>   >  気鋭のアニメ制作会社・スタジオコロリドによるデジタルアニメーションアプローチ|「CGWORLD 2016 クリエイティブカンファレンス」個別レポート<2>
気鋭のアニメ制作会社・スタジオコロリドによるデジタルアニメーションアプローチ|「CGWORLD 2016 クリエイティブカンファレンス」個別レポート<2>

気鋭のアニメ制作会社・スタジオコロリドによるデジタルアニメーションアプローチ|「CGWORLD 2016 クリエイティブカンファレンス」個別レポート<2>

2016年11月6日(日)、文京学院大学 本郷キャンパスにて催された「CGWORLD 2016 クリエイティブカンファレンス」スタジオコロリドは、「CG屋さんのためのデジタルアニメーションアプローチ」と題した講演を行なった。登壇したのは同社のCGディレクター石井規仁氏とアニメーターの間崎 渓氏だ。

TEXT_日詰明嘉 / Akiyoshi Hizume
PHOTO_日詰明嘉 & 弘田 充 / Akiyoshi Hizume & Mitsuru Hirota
EDIT_山田桃子 / Momoko Yamada

<1>「1枚の絵として見て、魅力的なものを画面の中で表現したい。」

スタジオコロリドは2011年に設立された気鋭のアニメ制作会社。これまでに劇場短編『陽なたのアオシグレ』『寫眞館』などのオリジナルアニメを制作しているほか、本講演にも事例として挙げられたYKKのショートフィルム『Fastening Days』(下記は第一作目)や、日本マクドナルド、三井不動産などの大手企業のコマーシャルフィルム(以下、CF)も手がけている。

YKK ショートアニメ『Fastening Days』

発表媒体も上記のように劇場やCF、Webなどといったように、必ずしもTVアニメにこだわらないスタイルが従来のアニメスタジオとは一線を画している。それでいて作品から映し出されるのは日本のアニメーションの伝統に基づく躍動感あふれる動きというオリジナリティを持ったスタジオだ。

「1枚の絵として見て、魅力的なものを画面の中で表現したい」、これは上記の作品を監督した同社の石田祐康氏が掲げた理想だ。その言葉通り、同社の作品の画面にはツールや素材の違いはなく作品の中でカラーが統一されているのが特長と言える。講演ではまず、同社のこれまでの作品の名場面を編集したデモリールを上映し、会社の自己紹介とした。

スタジオコロリドのデモリール


来場者の割合はプロの制作者と学生とがおよそ半分ずつ。そこでまずは一般的なアニメーションの制作工程を説明し、その後で本講演の主題であるデジタルアニメーションの制作手法の話題へと進んでいった。


同社では手描きのアニメーション制作においてもデジタルツール「RETAS STUDIO」を使用している。その理由のひとつとして挙げたのは同ソフトの"Stylos"機能だ。ラフな状態の原画からでも簡易的にムービーを書き出して確認することができるので重宝しているという。


紙のアニメでは手元でパラパラさせる作業だが、"Stylos"では一度に大勢の人数に対して、確実な秒数でそれを見せることができるのが特長だ。それは演出指示をする際にも作業のしやすさとして働く。またデジタル制作の長所として紙の費用や管理のしやすさを挙げる。また、デジタル上の注意点としてネーミングルールの統一も行なっており、具体的な事例を上げて説明していた。


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<2>カメラマップのつくりかたと演出技法

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