Interview

クリエイターの本音に迫る

Autodesk Education Suite for Entertainment Creation 2011 先達に伺う、CG・映像業界への道(第3回)

松永太一氏(サイバーコネクトツー、デジタル・アーティスト)

株式会社サイバーコネクトツー でキャラクターモデリングなどを担当するデジタル・アーティストとして活躍中の松永太一さん。ゼネラリスト型のゲーム開発を実践する同社において求められるスキルはどういったものなのか? また、ゲーム業界を志す上でどのように学生時代を過ごすべきか? 自身の体験談から業界で活躍するための一例を紹介すると共に、オートデスクが提案する教育の在り方をパッケージ化した Autodesk Education Suite for Entertainment Creation 2011 の教育課程における有用性を探る。

松永太一

松永太一(まつながたいち)
デジタルエンターテイメントアカデミー卒業後、株式会社サイバーコネクトツーに入社。『ナルティメット』シリーズでキャラクターモデリングなどを担当する

▼About Company

株式会社サイバーコネクトツー
『NARUTO−ナルト−ナルティメット』シリーズ、『.hack』シリーズなどを手掛けるゲームデペロッパ。企画からキャラクターデザイン、サウンド、ゲームシステム、プログラムに至るまで全て工程を自社内で行なっている。質感表現・キャラクターアニメーションなどで高い評価を得る

『NARUTO-ナルト- 疾風伝 ナルティメットアクセル3』1 『NARUTO-ナルト- 疾風伝 ナルティメットストーム2』2

(左)『NARUTO-ナルト- 疾風伝 ナルティメットアクセル3』
プラットフォーム:PlayStation Portable 発売日 :発売中  価格 :5,229円 ジャンル :忍道対戦アクション  発売元 :株式会社バンダイナムコゲームス 開発元 :株式会社サイバーコネクトツー
© 岸本斉史 スコット/集英社・テレビ東京・ぴえろ © 2009 NBGI
 改行 (右)『NARUTO-ナルト- 疾風伝 ナルティメットストーム2』
プラットフォーム:PlayStation3 Xbox 360 発売日 :発売中  価格 :7,329円 ジャンル :忍道対戦アクション  発売元 :株式会社バンダイナムコゲームス 開発元 :株式会社サイバーコネクトツー
© 岸本斉史 スコット/集英社・テレビ東京・ぴえろ © 2010 NBGI

ゼネラリスト型ゲーム制作

ーーサイバーコネクトツー(以下、CC2)で松永さんが担当されたお仕事について教えてください。

松永氏ーーCC2に入社して3年になりますが、入社後最初に携わった作品は『NARUTO-ナルト- ナルティメットストーム』 でした。同プロジェクトではUIのデザインを担当していました。その後、『NARUTO-ナルト- 疾風伝 ナルティメットアクセル3』 の背景モデリングを行い、続いて『NARUTO-ナルト- 疾風伝 ナルティメットストーム2』の制作ではキャラクターモデリングを担当し、現在進行中のプロジェクトでもキャラクターモデリングを担当しています。

ーーキャラクターモデリングのお仕事内容はどういったものですか?

松永氏ーーキャラクターモデリングとはいっても実際にはモデリングだけを行なっているわけではありません。一般的に他の制作会社さんでは細かい分業制を採っていまして、一般的にキャラクターモデルを担当の場合は、テクスチャ作成までだと思うのですが、当社では自分が担当するキャラクターのモデル制作から、テクスチャ作成、それにリギングまでを行なっています。もちろん制作全体を見渡すと分業制を採っているという点では同じですが、ゼネラリスト志向の強い分業制だと言えるのではないでしょうか。僕はこれまで『ナルティメット』シリーズの制作に参加してきましたが、それらはゲームの中で 3DCG によるセル表現を追求したものです。そこではキャラクターモデルとともに影用のモデルの作成などが必要となります。影用モデルの法線情報の編集が作業の肝となるのですが、キャラクターモデルをコピーして影用のモデルを制作し、それを意図した影が落ちるように変形して、法線の編集を行います。その編集された法線は自社開発ツールでキャラクターモデルにコピーされるのですが、こうした作業においては単純に 3D デザインを主体としたモデリングだけではなく、ゲーム制作だからこそ発生するアウトプットに繋がる作業も行なっています。

ーーゲーム制作の仕組みや各作業の役割を理解しないと難しい仕事ですね。

松永氏ーー現在のゲーム機ではリアルタイムの表現力が非常に上がってきていますが、それに伴ってデザイナーの作業により汎用的な広がりが求められている部分があります。もちろんスペシャリストとしての技術力は必要ですが、同時に制作全体を理解した役割を担えるゼネラリストの知識と対応力も欠かせません。入社後は、先輩方から多くを学ぶことができましたが、自分の中でこの作業がどこに繋がっているかということを理解することが強く求められます。

ゲーム制作現場を志した学生時代の過ごし方

ーー入社される前、学生時代はどのように過ごされたのですか?

松永氏ーーデジタルエンターテイメントアカデミーという、もう閉校してしまったのですが、当時は新宿にあった専門学校でゲーム制作全般を学んでいました。2 年制の学校だったのですが、1年目はゲーム制作における座学から始まり、ゲームプログラミングや 3D デザイン、2D などそれぞれの実習から基礎を養い、2 年目からより自分の専攻を意識して興味のある分野に力を入れて学んでいくような形でした。2 年時はそれぞれの実習課題と並行して、1 年間を通してムービー作品を制作するという形だったのですが、僕は 3D アニメーション作品を制作しました。その制作の中では、絵コンテ、レイアウトなど全般を行なっていきましたが、中でも 2D によるキャラクターデザインや 3D モデリングに特に興味を持っていたので、力を入れて制作しました。その勉強の過程では、人体構造などについても学び、2D においても 3D においても役立った部分だと思います。自分の得意分野を知るという意味でも、映像制作の全体の流れを体験するという意味での価値のあるものだったと思います。

ゲーム業界を目指す上で特に有意義だったことはありますか?

松永氏ーー各課題では共同制作などもあり、そこではプログラムを専攻している学生とチームを組んで、簡単なゲーム制作も行いました。現職にも強く影響するものですが、素材の渡し方やゲームの仕組みに関して理解する上で非常に重要なことでした。ゲームでのグラフィックスはある意味で、制約の中で作られるものですので、そうした意識がないと絵は作れないのだと思います。また、課題にも締め切りがあるのですが、その部分に関してきびしく教育されていました。納期までに作品を上げることはプロとして当然のことですが、その意識を学生の頃から養うことができたのはとても大きいと思います。その上では、作業においてもどう効率的に作るか、生産性を上げるかということが求められるわけですので、ソフトウェア、ツールへの理解も大切なことです。

ーーツールを使いこなすことを学生時代から意識されていたのですね?

松永氏ーーそうですね。学生時代は Softimage 3D( Autodesk Softimage の前身)で制作を行なっていたのですが、当時もなるべく効率的に作業するように心がけていました。現在は Autodesk 3ds Max での制作ですが、仕事をする中で新機能には特に目を向けています。ソフトがバージョンアップされる際に追加される各機能は、やはりこれまで2ステップで作業したものを1ステップでできるようになるといった、便利なものがほとんどです。それを使いこなすことが生産性に直結するので、とても重要だと思います。特にモデリングでは大量の頂点を扱う必要があるのですが、それを 1 つ 1 つ調整していくことは非常に負荷がかかります。それを各機能を用いて、より簡潔に、そしてより高精度にコントロールできることはモデリングにおいて大きなメリットだと思います。学生時代に厳しい締め切りの中で課題をこなしてきた分、ソフトを知るということを自然と行うことができた部分があります。現在のゲーム制作においては多様なソフト、ツールを使うことが求まられますので、ソフトを知るということに前向きにならなければなりません。僕の場合、Autodesk 3ds Maxへ始めて触れた時も、正直あまり抵抗がありませんでした。それは心構えという部分もありますが、制作へのリテラシーが養われていたという部分も大きかったのだと思います。その点では、Autodesk Education Suite for Entertainment Creation 2011 は非常に有効な教育スイートだと思います。スカルプティングやアニメーションの特化型ソフトも使えますので、自分の興味のある分野をより深く勉強できる環境を手にするわけですから。学生時代を振り返って言えることは、得意分野を育てるということとツールへの理解度を上げる、そして制作フローを知るということはとても重要なことで、それをサポートするものだと思います。

Autodesk Education Suite for Entertainment Creation 2011パッケージ

教育機関向け製品価格
10シート:1,356,075円
25シート:2,712,150円
125シート:6,780,375円
500シート:10,848,600円
追加1シート:108,675円

教育機関向けサプスクリプション価格
~24シート:20,370円
25~124シート:16,275円
125~499シート:8,140円
500シート:3,255円

学生版製品価格
81,375円(使用期間:在学期間限定)
※金額表記は全て税込み

問い合わせ:オートデスク インフォメーションセンター
TEL:0570-064-787
http://www.autodesk.co.jp/edu

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