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「テクノロジーで、すべてのクリエイターの手助けをしたい」との想いで2012年よりスタートしたインテル株式会社主催の「デザインエクストリームセミナー[DEXS]」。初の地方開催となった「DEXS 2014 in FUKUOKA」が3月28日に福岡のイムズホールで開催され、4K・CG&VFX・MOVIE・INTERACTIVEの4つの部門に分かれ各分野のトップクリエイターたちが講演した。

4K session
4K 映像制作を現実に ~最新 4Kワークフローのご紹介~

代官山スタジオ:藤本ツトム氏(映像プロデューサー)

2020年東京五輪のテレビ放送に向けて4K映像の普及が急速に進むと見込まれる昨今、4Kで映像制作をするメリットと魅力について、自身で撮影から編集までこなす藤本氏が4Kの基本から分かり易く解説した。「4Kの登場により大金をかけて大掛かりなシステムを導入しなくても、やる気と能力さえあれば個人レベルでも適正価格でハリウッド並の映像品質の作品を制作することが可能です」と話す藤本氏は、実際に4Kカメラで撮影したRAWデータをダイレクトに編集する様子を披露。「4Kカメラで撮影した映像素材をHDで納品する場合、200%程度拡大しても十分な画質を保てるので、編集時に映像を拡大し自由にトリミングすることが可能なうえ、A3サイズ程度の印刷解像度も得られます。4Kはクリエイティブの幅を今よりもずっと広げてくれるんです」(藤本氏)。さらに藤本氏は、実演の際に圧倒的なレスポンスの早さを見せつけたインテルのSSDについて、4K映像編集の現場において非常に効率的でベストな作業環境であると語った。

4Kで撮影した素材は200%拡大しても画質が荒れないため、編集時のトリミングも自由自在だ(HDサイズ納品の場合)

CG & VFX session
映画『魔女の宅急便』VFX メイキング

株式会社4Dブレイン:秋山貴彦氏 (代表取締役 / VFX スーパーバイザー)

2014年3月1日より劇場上映中の映画『魔女の宅急便』でVFXスーパーバイザーを務める4Dブレイン・秋山貴彦氏は、主人公・キキがほうきに跨がって空を飛ぶシーンや黒ネコ・ジジの動物アニメーション制作の舞台裏など、制作現場の雰囲気が伝わってくる映像や画像と共に披露した。見応えのある飛行シーンを表現するため導入した"人力ライドシステム"は、ほうきに跨がる役者を人の手で動かし、パターン化された動きを排除することで、真に迫った浮遊感を引き出すことが出来るというシステムだ。また、複雑な3DCGの合成結果をグリーンバック撮影の現場で逐一確認できる"バーチャルカメラシミュレーション"を使った入念なプリビジュアライゼーションにも力が入っている。「プリビスを入念にしておくことで、カメラマンやその他のスタッフとCG合成後の感じをその場で確認してもらうことが可能なため、狙い通りの映像を撮影してもらうことが出来る訳です。プリビズは今後の制作には欠かせないものになるでしょう」(秋山氏)。また、制作に当たってマシンを新たに組み上げ、120台のマシンをレンタルしレンダリングするなど、本作の盤石な制作体制をインテル製品が支えたと話した。

浮遊感を表現するために導入された「人力ライドシステム」や、動物の動きを3DCGでリアルに再現する工夫が紹介され

MOVIE session
Made in Fukuokaのクリエイティブが世界を動かす!?
映像クリエイティブ集団 KOO-KI のお仕事大解剖!

株式会社KOO-KI:【左から】上原 桂氏(映像ディレクター) 、山田修明氏 (プロデューサー)

世界から賞賛された『東京五輪国際招致PRフィルム・Tomorrow begins』を制作した株式会社KOO-KI。同社の江口カン氏が監督を務めるTVドラマ『めんたいぴりり』や広島県観光PRキャンペーン『おしい!広島県』、オリジナルアニメーション「Mr.shape」では、グッドデザイン賞を受賞した親子向けアプリ『Mr.shapeのタッチカード』など、彼らが携わってきた遊び心溢れる映像作品の数々について、制作現場でのエピソードを交えつつ披露した。彼らが制作するTVCMが次々と紹介される中、どれも色鮮やかでいきいきと躍動的であることに気が付く。「グラフィックと気持ちの良い動きで魅せるのは、我々が最も得意とするところです」と上原氏は語る。さらに、「東京五輪招致ムービーは、KOO-KI社内で一貫して制作したからこそ妥協せずにこれだけの物量を集中的にこなすことができました。外部の制作会社に出していたら、...きっと間に合わなかったと思います」と続けた。福岡から世界に向けて発信し続ける同社のクリエイティブ魂が感じられる、笑い声の絶えないセッションであった。

テレビ西日本 開局55周年記念ドラマ『めんたいぴりり』(左)やKOO-KI オリジナルコンテンツ『Mr.Shape(ミスター・シェイプ)』(右)を紹介

INTERACTIVE session
チームラボによる巨大インタラクティブデジタルインスタレーション『秩序がなくともピースは成り立つ』はこうやって作られた!

チームラボ:【左から】坂下 渉氏(プログラマー)、尹 俊釋 (ユン ジュンソク) 氏(カタリスト)

テクノロジーとアートを融合させた作品を次々と発表しては注目を集めるチームラボによるセッションには、同社プログラマーの坂下 渉氏とカタリストの尹 俊釋 (ユン ジュンソク) 氏が登壇。デジタルアート作品『秩序がなくともピースは成り立つ』をシンガポールビエンナーレ2013に出展するまでの過程と制作秘話について、社内制作風景の映像と共に解説した。「この作品は観客の存在が作品に影響するインタラクティブ作品です。センシングする際に必要なセンサーも、内部の仕組みはもちろん外側のケースまで社内"工作室"の3Dプリンターで出力して作っています」と坂下氏は話し、幅広い専門分野のプロフェッショナル達でチーム構成される同社の特徴を伝えつつ、高い技術力を持って問題解決に挑む様子を伝えた。両氏は「各場面で問題が発生しましたが、何よりも社内の活発なコミュニケーションに加えて仕事がしやすい制作環境が与えられていたことが、本プロジェクト成功の秘訣として欠かせません」と語り、さらにCPUやGPUの性能が上がったことで表現の幅が確実に広がり、新しい表現に積極的に挑戦することが出来たということを実証した。

各々で自立しているキャラクターたちに、引き込み現象が起きて、全体の音楽に調和が生まれていく仕組みを視覚化して披露





「DEXS 2014 in FUKUOKA」

開催日:2014 年3月 28 日(金)
会 場:天神イムズ
主 催:インテル株式会社

http://dexs-dexs.jp/