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ユーザーに対して大きな訴求力を持つビジュアライゼーションは、建築業界やプロダクトデザインなど多くの領域でニーズが高まっている一方、制作の主流となる3ds Maxを筆頭に高いPCスペックが要求される分野でもある。今回は3ds Maxエキスパートである村田氏に、インテル® Core™ i9プロセッサの実力を検証して頂き、その使用感を訊いた。

TEXT_神山大輝(NINE GATES STUDIO)
PHOTO_弘田 充

検証01
建築CGレンダリング検証 20%以上の時間短縮を実現!



最新Core i9-9900Kを搭載したPCと、3年前のXeon E5-2667 v4 2プロセッサーを搭載したPCを比較検証した。ダイニングキッチンの内装をレンダリングする実験では約20%の有意差が見られた。シーンは847,000ポリゴンで構成されており、V-Ray Nextによるレンダリングを行っている。キッチンは大理石や金属、タイルなどの壁材だけでなく、生活感を示す包丁や果物などの小物を含めたマテリアル数が非常に多く、さらに複数照明の関係からガラスの反射や屈折などレイトレーシングのコストもあるため処理負荷が大きい。
※レンダリング素材として『Archinteriors vol.12』(EVERMOTION)よりインテリア向けシーンを利用

検証02
流体シミュレーション i9プロセッサーが優勢

ビジュアライゼーション分野は静止画だけでなく、アニメーション演出を行う機会も多い。ダイニングキッチンであれば、例えば蛇口から水を流すというシミュレーションを表現することで、カスタマーは自分が住んだ時のイメージを想起し易くなる。今回は3ds MAXに標準搭載されたMaxLiquidによるシンプルな流体シミュレーションで比較を行ったが300フレーム分の映像が完成するまでにXeon搭載機種は36分、i9搭載機種は34分を要する結果となった。「高解像度化やシミュレーションの物量が増えれば更に差が出てくるはずです。最新世代のCPUを選択することで得られる結果の出力が早まれば、その分をクリエイティブに時間を割くことができます(村田氏)」。3DCG制作はなにかと待ち時間が多いが、これを削減することで結果的には低コストな開発体制を整えることが可能だ。

まとめ
3ds Maxでビジュアライゼーションするなら、Core i9がおススメ!

ビジュアライゼーションを行う時、通常のCAD製品ではレンダリングパワーが不足しており、マテリアルも多く積めない現状がある。リッチに魅せる、あるいは動画をつくるという役割においては、3ds MaxのようなDCCツールが不可欠だ。特に3ds MaxはCADデータとの親和性が他のツールに比べて高く、高精度のコンバーターを介して作業を中継できる点が優れている。「今は当時のXeon デュアルソケット機1台分の金額で、Core i9プロセッサー搭載のPCが2台買える時代になりました。PC自体を複数導入してレンダリングを並列処理し、日中はそれぞれのPCを作業用が使うといった用途もあり得ると思います(村田氏)」。もちろん、"都市データを丸ごと読み込む"といった場面に対してはXeonによるマルチソケットの恩恵が大きい。最も重要なのは、用途に合わせたCPUを選択することと、表層上のスペックではなく実測値の早い最新世代のCPUを選ぶということだ。