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株式会社ディレクションシーズでは、ぱちんこ・パチスロ遊技機の液晶映像開発を行っている。企画立案や演出・絵コンテに始まり、2D・3DCG、コンポジット、制御プログラム、組み込みまで、液晶映像の全工程に対応できることが強みだ。また、同社では評価基準の適性化、柔軟なマネジメント体制の構築、各スタッフの事情に応じた多様な働き方の容認などに取り組むことで、組織強化を図っている。より良い就労環境の実現を目指す執行役員の山口絢氏に、これまでの試行錯誤や最新の取り組みを語ってもらった。

人材流出の危機に直面し、組織運営の抜本的な見直しに着手

ここ数年は新卒を含む新戦力を定期的に採用し、順調に増員と組織強化を果たしている同社だが、かつては人材の流出に悩まされていたそうだ。人材流出への対応策を求め、山口氏は退職するスタッフへのヒアリングを実施したという。「彼らが抱えてきた葛藤を聞かせてもらった結果、2つの問題が浮き彫りになったのです。1つ目は、会社の創業メンバーと、それ以外の経験の浅い若手スタッフとの間の認識のずれでした」と山口氏は回想する。山口氏を含めた創業メンバーは"会社の命運を担っている"という責任感を背負い、目の前の業務に邁進していた。一方、その傍らで若手スタッフも着実に成長していたのだが、その成長が創業メンバーの目には見えていなかったのだという。「若手は若手なりに成長していたのですが、私も含めた創業メンバーは、それに気付けなかったのです。加えて当時の評価基準は大雑把で、若手の成長を適正に評価できるだけの細やかさがありませんでした。具体的な達成要件が書かれていなかったので、評価する上司の主観に左右されてしまう不公平さもありましたね。結果的に、他社で同様のスキルをもった人と比較した場合に、社内の若手を低く評価してしまっていたのです。

さらに2つ目の問題として、スケジュール・人員・予算などの見積の甘さがあったと山口氏は続ける。「肥大する仕事量やリテイクへの対応が後手にまわり、過度の負担が制作スタッフへとしわ寄せすることになりました。現場に失望感が漂い、辞めてほしくないスタッフが立て続けに辞める事態を招いてしまったのです」。同社が直面した問題は、他社でも起こり得るものだろう。このままでは組織が弱体化すると感じたマネジメント層は、組織運営の抜本的な見直しと改善に取り組んだという。

組織の枠組みに固執せず、得意分野に応じて仕事を切り分ける

手始めに、山口氏たちは評価基準の精度を高め、客観的な判断を行うための運用方法を議論し合ったという。「今現在も、評価基準は見直しの最中にあります。スタッフの特性や成長といった内的要因、クライアントからの要求内容の変化といった外的要因に応じて、柔軟に変化させていく必要があるとも感じています」。

ディレクションシーズ 3DCGアニメーター評価基準(試験運用中)

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同社が得意とする外連味(けれんみ)溢れるアニメーション表現を生み出すアニメーターたちの評価基準を見せていただいた。「今回ご紹介する評価基準は、試験運用中のものであって完成形ではありません。評価する側とされる側、双方が納得のいく内容にするため、今現在も模索中です」と山口氏は語る。

加えて、組織の枠組みに固執して画一的に仕事を割り振るのではなく、各自の得意分野に応じて柔軟に仕事を切り分ける方針に転換したそうだ。「(1)職人的な視点からのクオリティ確認、(2)作業を効率化するためのオペレーションの指導、(3)スケジュール管理と人員の配置、(4)人材育成とチュートリアルなどの教材制作、マネジメントの仕事は以上の4つに大別できます。かつてはすべての仕事を高いレベルでこなせるスーパーマンを求めていたのですが、そんな人は滅多にいないと気付いたのです」。オペレーションの指導やスケジュール管理で特に力を発揮するスタッフも適正に評価し、マネジメント業務の一部を切り出して若手に任せたりもしたことで、若手の存在感が増し、組織の風通しが良くなったという。「ただし、仕事量が適正になって余裕のある働き方ができるようになった結果、かつては見られた若手の爆発的な成長が見られなくなりました。彼らの成長を促すための代替手段の必要性を感じています」。一方で、一連の試行錯誤の過程や業務内容を積極的にWebサイトで開示したところ、新たな人材獲得に良い効果が現れたという。「問題が山積していることをネガティブに受け止める人よりも、問題に向き合っている姿勢をポジティブに評価してくれる人が社内外を問わず多かったことは驚きでした」。

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内製チュートリアルを製作中のチーフ
「コンポジット職の場合はチュートリアルビデオが充実していますが、テキスト資料が充実している職種もあります。教材の形態は、その使い方や指導方法も含めて各チーフに一任しています」と山口氏は解説する。"枠組みに固執しない"という方針は、教材開発でも実践されている。
CGWORLD.jpでも同社による遊技機向け映像制作のTIPSを紹介している
遊技機向けコンポジットTIPShttp://cgworld.jp/feature/interview/1310-directionseeds.html
遊技機向けモデリングTIPShttp://cgworld.jp/feature/interview/1402-directionseeds.html

今回紹介したような柔軟で多様な働き方を容認したことで、管理する側の手間は増えることになった。しかし、優秀なスタッフの流出を食い止められるメリットは大きいという。同社では産休・育休制度、家庭の事情を考慮した在宅勤務など、様々な試みを実践中だという。そして、さらなる組織強化に貢献してくれるスタッフを積極的に募集中でもある。本記事の内容に共感した人は、ぜひ応募してほしい。

TEXT_尾形美幸
PHOTO_弘田 充

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ディレクションシーズでは①2DCGデザイナー 、②3DCGデザイナー 、③3DCGアニメーター 、④コンポジター 、⑤アートディレクターを募集中です。

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