情報科学芸術大学院大学(Institute of Advanced Media Arts and Sciences、以下、IAMAS)は、同学の第14期生による修了研究発表会およびプロジェクト研究発表会「IAMAS 2016 Graduation and Project Research Exhibition 情報科学芸術大学院大学 第14期生 修了研究発表会・プロジェクト研究発表会(以下、「IAMAS 2016」)」を2月に岐阜県大垣市ソフトピアジャパンにて開催する。

展示では、インスタレーション、パフォーマンス、映像作品、システム開発、インタラクションデザインなど、先端技術と芸術創造を融合し、新たな表現を創造した作品を研究成果として発表される。
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■「IAMAS 2016」実行委員長 伊藤大作氏のあいさつ

このたび、IAMAS(イアマス) は「IAMAS 2016」と題して、第14期生による修了研究発表会および2015年度のプロジェクト研究発表会を開催します。本学にはデザインやアート、情報科学を中心に、しかしそこに留まらない多彩なバックグラウンドを持つ人材が参集しています。この環境の中で学生は日夜議論を交わし、互いに刺激し合い、協力し合いながら個々の専門性を活かした研究を行ってきました。2年間という短い期間の中で、さまざまな表現や先端技術について学び、学生が互いに触発し合うことで生み出された発想と、その集大成として制作した研究作品の数々をここに発表します。また、学生の作品発表と並んで、プロジェクト研究発表会を同時に開催します。IAMASではデザインやアート、地域社会との交流など、様々な領域を包摂する複数のプロジェクトが、メディア表現の社会的・文化的な実践として作品制作や研究を進めています。「IAMAS 2016」は学生の修了研究発表に併せて、本学の研究活動を同時にご覧頂ける、IAMAS全体の展覧会でもあります。

今年度のメインテーマは「そして、これから」です。私たち14期生はIAMASがソフトピア地区に移転して最初の学生です。新しい時代を作っていく私たちは、日々変化していく環境の中で常に先を見据えています。学生の表現も、いまの社会より、来るべき社会を想定したものが多くあります。いままでの歴史を経て、「そして、これから」の世界を問いかけていく「IAMAS 2016」にどうぞご期待ください。

■開催概要

「IAMAS 2016 Graduation and Project Research Exhibition
情報科学芸術大学院大学 第14期生 修了研究発表会・プロジェクト研究発表会」

◆会期:2月25日(木)〜2月28日(日)10:00〜18:00(初日のみ13:00〜18:00)
◆会場:ソフトピアジャパン センタービル(岐阜県大垣市加賀野4丁目1-7)
◆主催:情報科学芸術大学院大学[IAMAS]
◆入場無料
◆修士作品・プロジェクト例
修士作品例:
・『Excessive Motion』大澤 悟
・『おばあちゃんとつくることをつくる』富塚裕美
・『算道』山本一彰

プロジェクト例:
・あしたをプロトタイピングするプロジェクト
・車輪の再発明プロジェクト
・美濃のいえプロジェクト

◆トークイベント
・『民主主義 ‒ それぞれの視点から』
「民主主義」をテーマに全3部構成のトークセッションを行う。第1部ではデザイナーの牛込陽介氏、第2部では現 代美術家/演出家の高嶺格氏の活動に焦点を当てたトークを行ない、第3部では研究者/思想家/起業家の鈴木健氏を進行役に3名のゲストで「民主主義」について議論していく。

第一部:「社会設計としてのフィクション」牛込陽介×城一裕(IAMAS講師)
第二部:「傍観者から当事者へ」高嶺格×松井茂(IAMAS准教授)
第三部:「民主主義 ‒ それぞれの視点から」鈴木健×牛込陽介×高嶺格

・『21世紀型産業文化のつくり方』
登壇者:大橋博行(有限会社大橋量器 代表取締役)/河瀬麻花(ネコリパブリック 首相)/木内文昭(Makuake 取締役)/Julie Watai(フォトグラファー/アーティスト)/白鳥啓(株式会社 間チルダ 代表取締役)/松崎良太(きびだんご株式会社 代表取締役 Chief Momotaro)/小林茂(IAMAS教授)

■IAMASとは

情報科学芸術大学院大学(Institute of Advanced Media Arts and Sciences)は英語の略称をとって「IAMAS(イアマス)」と呼ばれ、親しまれている。IAMASは先端的技術と芸術的創造との融合を理念に掲げ、新しい文化を発信する教育機関として、また情報社会の中での新しい表現者の養成拠点として開学した。以来、メディア文化・産業の広汎な分野で活躍する人材を数多く輩出し、国内外から高い評価を得ている。

社会や時代の変化と共に同学の活動も多領域にわたったものとなってきており、新しい仕組みや道具を生み出すインタラクションデザインやメディアプロダクト、新たな表現を創造するメディアアート、新しい社会のあり方を提案するソーシャルデザインなど、未知の領域を開拓する魅力に満ちている。そこには、新しいものを生み出したいという強い意志を持った、幅広い分野の経験や見識を持った多様な教員や学生が集い、お互いに触発し合うことで、現代社会における様々な物事に対して新たな挑戦をしている。多様な人々が深く関わり合いながら研究制作を行える場であるということそのものが、IAMASの非常に大きな魅力と言える。

IAMASは平成26年4月にソフトピア地区へ移転。様々な組織や活動、情報などが集積する地において、より広範な活動が可能となり、また、地方都市におけるメディア表現の新しいあり方を実践していくという意味においても、新たなスタートとなった。社会の変化と共にIAMASの活動の方向も拡大しているが、移転後もこれまでの研究制作環境を維持しながら、メディア表現の可能性を追求すると共に、学内のみならず外部ともより幅広く連携した活動ができるオープンなキャンパスとして、社会に成果を問いかけながら、新しい文化を発信し続ける大学院として発展していく。