EIZOは、31.1型DCI 4K解像度のカラーマネージメント液晶モニター「ColorEdge CG318-4K」を先進の映像表示技術である「HDR(PQ方式)」表示対応にアップグレードする有償サービスを2016年12月9日に開始する。
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■概要

「ColorEdge CG318-4K」は、同社が2015年3月20日に発売した映像制作市場向けモニターで、高解像度である4K(4096×2160)での制作が可能。映像制作市場では、4Kや8Kへの高解像度化が進むと同時に、HDR(ハイダイナミックレンジ)と呼ばれる人間の目で見たようなリアルな見え方を画面上で表示する技術の導入が進んでいる。このニーズに対して、今回同社は、ユーザーが現在使用中の「ColorEdge CG318-4K」をアップグレードし、HDR表示技術の一つである「PQ方式」の表示に対応させる有償サービスを開始する。

■詳細

HDR(ハイダイナミックレンジ)表示技術とは

HDRとは、人間の目で見た実世界に近いリアルな見え方を再現する先進の表示技術であり、4K・8Kでの放送/配信における基準化が進んでいる。暗い部分と明るい部分が混在する映像でも、黒つぶれや白飛びのない、明暗差(ダイナミックレンジ)の広い映像を映し出すことができる。HDR映像を表示するには、人間の視覚特性にあった入出力特性(ガンマ)を適応し、モニターを高輝度化、高コントラスト化する必要がある。

HDR表示技術の種類

HDRには、映画やスポーツなどの動画ネット配信サービスやブルーレイの標準となる「PQ方式」と、放送向けに採用が検討されている「Hybrid Log Gamma方式」の2種類がある。PQ方式のガンマである「PQカーブ」は、人間の視覚特性に最適化されていることが特長で、NETFLIXやひかりTVなどの動画ネット配信サービスでの運用が開始されている。

HDRニーズへの同社の対応

HDR映像の最終確認には、HDRに対応したより高輝度のモニターが必要になるが、映像制作は周囲を暗くして行うことが多く、制作段階においては、眩しすぎない最適な輝度でPQカーブに適応した正しい色を再現できるモニターのニーズが高まっている。同社は、映像制作に適した300nits程度の輝度と1500:1の高コントラスト比を持つ「ColorEdge CG318-4K」において、カラーモードに「PQカーブ」のLUT(ルックアップテーブル)を書き込みする有償サービスを開始することで、そのニーズに応える。サービスは、同社専門スタッフがオンサイトにて実施。適応後はモニター前面のモードボタンで簡単に表示を切替え、HDR映像の確認ができる。