Dropboxは多くの映画制作において活用されており、このたびサンダンス映画祭に参加した映画制作会社の65%が、準備や制作、編集の段階でDropboxを使用していることがわかった。また同映画祭でドキュメンタリー部門最優秀編集賞を受賞したX JAPANのドキュメンタリー映画『We Are X』も、Dropboxを活用して制作されている。

このことに関する日本語発表資料およびX JAPANのYOSHIKI氏へのインタビュー動画などが発表・公開された。



■日本語発表資料 

・「映画制作にDropboxが活躍。X JAPANのドキュメンタリー映画『We Are X』をはじめ、サンダンス映画祭に参加した映画制作会社の65%がDropboxを活用」
・X JAPANのYOSHIKI氏へのインタビュー(英語)
・その他の映画制作関係者への映画制作時におけるDropboxの活用法についてのインタビュー(英語)

Dropboxは映画制作において重要な役割を果たしており、2016年1月に米国で開催されたサンダンス映画祭に参加した映画制作会社の65%が、準備や制作、編集の段階でDropboxを使用していると回答した。Dropboxが使用される場面も多岐にわたり、撮影クルー、調査チーム、制作スタッフ、編集スタッフなどさまざまなスタッフがDropboxを使用し映画を完成させている。

Dropboxは、脚本や制作時の前処理・カット・未編集映像に関する契約、また編集段階のVFXファイルなど、さまざまなデータの拠点として機能する。脚本家、ディレクター、俳優であり、サンダンス映画祭審査員大賞の受賞歴もあるエドワード・バーンズ氏は、「Dropboxは、映画やテレビ番組のロケ中に、膨大な写真やロケーション、衣装、小道具などを確認する必要がある場合などにも非常に役立っています。」と述べている。

■X JAPANのドキュメンタリー映画『We Are X』でのDropboxの活用

今年のサンダンス映画祭でワールド・シネマ・ドキュメンタリー部門最優秀編集賞を受賞したX JAPANのドキュメンタリー映画『We Are X』も、Dropboxを活用して制作された。映像や音声の編集では、写真やシーケンスなど大量のビジュアルデータや音声データをDropboxに保存し、ロサンゼルス、ロンドン、ストックホルムと離れた都市をそれぞれ拠点とする監督やグラフィックデザイナー、ミキサーの間で常に共同作業を行い、Dropboxは映画の制作過程に欠かせないツールとなっていた。

またX JAPANのYOSHIKI氏は、Dropboxのインタビューに応じ、「あなたにとって自由とは?」という質問について下記のように述べている(下記は、英語インタビューからの抜粋翻訳)。

「自由とは私たちにとってとても大事な言葉です。私たちはみな壁の中で生きており、その壁を破壊したかったのです。30年前の日本では、私たちが金髪だったためにクレイジーだと思われたのか、タクシーを拾いたくても運転手は止まってくれませんでした。こういった境界線を破壊したかったのです。音楽の面でも同じです。私はクラシックのピアニストから始め、のちにロックのドラマーになりましたが、今では両方やっています。かつてクラシックとロックは融合されることはないと考えられていましたが、それは自由だと思っています。最近では、ポップもエレクトロニック・ダンス・ミュージックも、ヘビーメタルもハードロックもなんでも融合することができます。こういったこともすべて自由なのです」。

■Dropboxを使って映画が制作されている場所

また調査の中で、Dropboxを用いて米国全土あるいは世界中のチームと協力して映画制作をしているという回答が多く見られたため、さらに詳細な調査を行い、プロフェッショナル向けの映画関連ファイル形式に限定して、Dropboxの利用データを調べた(※1)。この調査によって、映画制作は単にメディアが多く集まる地域だけに集中しているのではなく、世界の様々な地域で行われていることがわかった。上位10都市は、映画制作の世界の断面を表していると言えるだろう。

順位:都市
1位:ロサンゼルス
2位:サンフランシスコ
3位:ストックホルム
4位:ニューヨーク
5位:ベルリン
6位:東京
7位:シアトル
8位:ウィーン
9位:ミュンヘン
10位:パリ

(予想通りロサンゼルスが第1位となったが、これはロサンゼルス市内のみの場合だ。より広域な大都市圏全体(カリフォルニア州大都市統計地域であるロサンゼルス・ロングビーチ・アナハイム都市圏の20の主要都市)を含めた場合は、ロサンゼルスは第2位のサンフランシスコの3倍にも達する)。また国別では、第1位は米国、続いてドイツ、英国、フランス、スペインという順位になった。

(※1):2015年1月~12月のDropbox利用に関する匿名の集計データ。場所はIPアドレスで特定。調査対象としたファイル形式には、Final Cut Pro、Premiere Pro、Avid、After Effects、Final Draftなどのプログラムのネイティブフォーマットや、MXF、ArriRaw、CinemaDNGなどのプロ仕様の動画フォーマットが含まれる。

各関連動画およびDropbox公式ブログ(英語)は以下から見ることができる。
・X JAPANのYOSHIKI氏へのインタビュー
・その他の映画制作関係者への映画制作におけるDropboxの活用についてのインタビュー
・2016年1月21日発表公式ブログ
「Sundance filmmakers from across the globe turn to Dropbox」

・2016年2月8日発表公式ブログ
「Filmmakers at Sundance share how they're using Dropbox」

・映画制作におけるDropboxの活用法:「How to give Dropbox a role in your next film」

また、Dropboxが参加したサンダンス映画祭の舞台裏については、DropboxのTwitter、Instagram、Facebookからも閲覧できる。
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