GUZIGOZI
Spooky graphic
作り手の夢が詰まったキャラクターコンテンツ展開の序章
「実は(編集部から)表紙制作のお話をもらう前からこの作品の構想があったんです」とハヤシヒロミ氏。「仕事ではこれまでも多くのキャラクターを制作してきましたが、もっと自由にオリジナルのキャラクターを作り、それを映像化し、さらにフィギュア化したいという想いがありました。そこでSpooky graphicのテイストをより前面に押し出したオリジナルキャラクターコンテンツとして、表紙用に制作させていただきました」。
そうしたオリジナルの作品であることから、本作品の世界観はSpooky graphicの名前から端を発している。「Spooky=お化けというキーワードから、現在のキャラクターの原案が立てられました。表紙グラフィックのイメージとしては、森の中でイタズラをするお化けたち(妖精たち)。そうした様を幅広い層に受け入れられるようなかわいらしさを前面に押し出しています」と梅北稔博氏。とは言え、ハヤシ氏曰く、「僕も梅北も単にかわいいと言うだけのビジュアルっていうものがあまり好きではなかったんです。どちらからというと、ちょっとニヒルなテイストだったり、天邪鬼な感じだったりと少し王道からは外れたものが好きなんです。今回も見た目はかわいいんですけど、何でも噛み砕いてしまいそうな歯を持たせることによって単にかわいいだけではなく、いたずら好きを感じさせる様なデザインにしています。フィギュア化を含めたキャラクターコンテンツとして世に出すというゴールを考えた際に、より多くの人に受け入れられるかわいさを表現しつつも、そこにちょっとだけスパイスを加えることが出来たかなと思っています」とのこと。
これまで2Dタッチの作品を多く手掛けてきたSpooky graphicにとって今回のフォトリアルなビジュアルは新たなチャレンジである。「もともとこのキャラクターたちをフィギュア化することを目指していましたので、当初からフォトリアルな質感でまとめることを決めていました。キャラクターはサブサーフェススキャッタリングを用いてソフビの質感が目指されましたが、そうしたフォトリアルな世界を描く際に演出的な常套手段となるのがコースティクスやフォトンの効果。それを活かすためにガラスの森を舞台にするといったことも初期から考えていました」(ハヤシ氏)。ただし、キャラクター自体はシルエットを重視して制作されたため、レイアウトの際にガラスの反射や屈折でシルエットが認識しづらいなどの問題もあり、苦心したとのことだ。
2Dをベースとしたキャラクターデザインを始め、これまでSpooky graphicらしさをベースにしながらも、フォトリアルな質感制作といったようにチャレンジが試みられ、新たなSpooky graphicのカラーが具現化された本作。その根底には作り手としての素直な願望が組み込まれ、物づくりの行なう者の夢が詰まったひとつのカタチである。その第一歩として本誌表紙でのお披露目となったが、今後本キャラクターが登場するショートムービーの制作も企画中とのことで、フィギュア化も近い将来実現されることだろう。こうした活動の中から世界に羽ばたくキャラクーコンテンツの登場を大いに期待したい。
PROCESS-01
万人に受け入れられるキャラクターデザイン
キャラクターのコンセプトはお化け(+モンスター)。デザイン面では特にシルエットを重視した作りとなっている。「シルエットを見ただけでキャラクターが認識できるようなシンプルさを形にしました」と梅北氏。続けて、「梅北はもともと2Dを得意としています。そのため、キャラクターデザインであっても、ロゴのような作り方をするのが特徴です。シンプルなラインやシルエットであってもぱっと見で個性を表現できるのが強みですし、それが分かりやすキャラクターとして万人に受け入れられるような仕掛けにもなっています。またその視認性という部分では、色にも注意を払っています。ビビッドなカラーでキャラクターの個性を付け加えました」とハヤシ氏。
PROCESS-02
フィギュア化を想定した仮想現実
本キャラクターたちのゴールはフィギュア化すること。そのため、本作はイラストやカートゥーンなどではなく、フォトリアルなルックを採ることが決められ、キャラクターはソフビのフィギュアの質感が目指された。これもSpooky graphicとしての新たなチャレンジであったようだ。「当初からリアル路線を採ると決めていました。そうしたことから表現で栄えるガラスを取り入れて森を構成しています」とハヤシ氏。一方でもっとも苦心したのがレイアウトであったとのこと。「ガラスへの映り込みや反射でキャラクターのシルエットがわかりずらくなってしました。シルエットを崩さずにガラスへの映り込みを活かした質感を見せるという、とにかく試行錯誤、トライ&エラーを繰り返して現在のレイアウトに辿り着きました」と小川乃里氏。
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