GRAVITY DAZE/重力的眩暈:上層への帰還において、 彼女の内宇宙に生じた摂動
海外ゲームメディアにおいて PS Vita のタイトルの中で"Most Beautiful Game"の評価を受けるなど、発売前からそのビジュアルに大きな注目が集まる本作。開発スタッフの新たな挑戦の過程を探る。
©Sony Computer Entertainment Inc.
新ハードで魅せる未知のビジュアルとアクション
本作は、ディレクターの外山圭一郎氏が提示した「バンドデシネと重力アクションの融合」をメインのコンセプトに開発がスタートした。それを受けたアートディレクターの山口由晃氏は、アートワーク的にそれをどう実現するかを模索し、日本のアニメ的要素とバンドデシネ的要素の両方を取り入れることにより、新しいゲームとしての表現を目指すことにしたという。このため、本作には外山氏が敬愛するバンドデシネ作家メビウスのテイストが背景に、日本のアニメのテイストがキャラクターに持ち込まれている。ただし本作は、日本市場だけでなく海外の市場にも受け入れられるゲームにしなければならないという命題があったため、キャラクターもただ単にアニメ寄りに作るのではなく、アメコミやバンドデシネなどとのハイブリッドなビジュアルを目指したと、キャラクターデザインを担当した斎藤俊介氏は語っている。
本作の開発において特筆すべきは、一般的な分業制を基本にした開発体制ではなく、キャラクターモデリング、セットアップ、アニメーションをすべて同一のスタッフが行うというキャラクター専任システムを採用している点にある。これは、各工程間の行き来によるオーバーヘッドを減らすことに加えて、単一のスタッフが担当することによるイメージの統一やキャラクター性の確立、さらには、スタッフのモチベーションの向上を目的にしているとのこと。
また、本作の特徴の1つとして、オープンワールドスタイルを採用していることが挙げられる。これは、ステージが区切られておらず、行けないところはないという箱庭的なスタイルを指すが、どこへでも行けるということは、プレイヤーが行く場所全てに必ずディテールが存在しなければならないことを意味する。つまり、一般的なゲームであれば、ビルボードなどの手法で処理することによりリソースを抑えることができる遠景にも近景と同じようなクオリティのデータ量が求められるのだ。この問題に対して開発スタッフは、LOD などを駆使しながら真摯なアプローチと地道な努力の積み重ねで乗り切っている。
このようにして開発された本作を、ぜひ手に取ってプレイしてみて欲しい。PS Vita の有機 EL ディスプレイから放たれる、色鮮やかな新しいゲームの世界を満喫することができるだろう。
TEXT_久代忠史
PHOTO_大沼洋平
GRAVITY DAZE
発売・開発:(株)ソニー・コンピュータエンタテインメント
発売日:2月9日発売予定
価格:5,980円(PS Vitaカード版)/4,900円(ダウンロード版)
Platform:PS Vita
ジャンル:重力アクション・アドベンチャー
『GRAVITY DAZE』公式サイト
©Sony Computer Entertainment Inc.
開発スタッフ
写真左からキャラクターデザイン&モデル・モーションチーフ・斎藤俊介氏、デモディレクション担当・日下部 実氏、アートディレクター&BGチーフ&テクニカルアーティスト・山口由晃氏、ディレクター・外山圭一郎氏、アクションシステムプログラマー・土蔵利威氏、リードプログラマー・横川 裕氏(以上、ソニー・コンピュータエンタテインメント)
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