Background 6:風景のテクスチャを描く(モデルを組み合わせて画を仕上げる)
風景のテクスチャを効果的に描くには?
6回に渡って続けてきた風景のテクスチャ制作も今月で最終回。いよいよ作ったモデルをレイアウトして全景を完成させる。今回、新しく制作したのは住宅が乗る移動式の巨大ロボットだ。形状が異なる住宅モデルを何種類か用意してごく普通の街並みを作ることもできたが、違う惑星の景色という設定だったので、このようなイメージに仕上げてみた。
まず、景色の一番奥に位置する森の画像は写真素材を利用している。CGで制作したのは大きめの物体や遠景の道路などだ。こうした風景のオブジェクトに使うテクスチャで重要なのは「遠くから見たように描く」こと。良く初心者の人から「遠くに見えるものはどのように描けば良いのですか?」という質問を受けるのだが、何も特別なテクニックが必要というわけではなく、単純に離れたところから見たように描けば良い。試しに遠くにあるものをカメラで撮影し、その写真に写っているようにテクスチャを描けば、感覚も掴みやすいと思う。
ただ、この時に気を付けないといけないのは、写真に写る遠景のオブジェクトは大抵の場合、明度が高くなり、白っぽく見えてしまうという点だ。これは大気の影響によるもので、特に夏場は空気中の水蒸気の影響で白み掛かってしまうことが多い。もちろん、実際のオブジェクトが白くなったわけではないので、大気が澄んでいるところなら遠景もくっきりと写る。こうした現象は合成する際にPhotoshopやAfter Effectsなどで再現するのが基本なので、テクスチャの段階で白っぽく作る必要はない。
さて、今回で連載は最終回を迎えるが、風景は無限にあるので、まだまだ紹介できなかったテクスチャは沢山ある。けれど、基本的にテクスチャの描き方はどれも同じだ。技術も大事だが、それ以上に必要なのは観察力である。風景のテクスチャを描く際には、これまでの連載を参考にぜひ身の回りにある物や自然を観察して、それを制作に活かして欲しい。
作例のダウンロード
「巨大ロボットのテクスチャ」の Photoshop 作例データはこちらからダウンロードできます。
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TEXT_ハナブサノブユキ
●アニメーション、イラスト、グラフィックデザイン、モーショングラフィックス、イベント映像と幅広く活動しています。KAGEMUというパフォーマンスユニットもやっています。
Nobuyuki Hanabusa Website
使用ソフト:Autodesk 3ds Max 2011、Adobe Photoshop CS5
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CGWORLD 2011年9月号 vol.157




