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『映画HUGっと!プリキュア♡ふたりはプリキュア オールスターズメモリーズ』これまでのノウハウが結集したキャラクターたち

『映画HUGっと!プリキュア♡ふたりはプリキュア オールスターズメモリーズ』これまでのノウハウが結集したキャラクターたち

『ふたりはプリキュア』のキュアブラックとキュアホワイトは本作のために、宮本監督自らが新たにモデリングし直している。メッシュの割り方については『ドリームスターズ』のモデルを踏襲しており、のびやかな表情や動きが印象的だ。

※本記事は月刊「CGWORLD + digital video」vol. 244(2018年12月号)からの転載となります。
※本記事は2018年12月28日(金)までの期間限定公開です。

TEXT_石井勇夫 / Isao Ishii
EDIT_海老原 朱里 / Akari Ebihara(CGWORLD)、山田桃子 / Momoko Yamada

『映画HUGっと!プリキュア♡ふたりはプリキュア オールスターズメモリーズ』予告編
©2018 映画HUGっと!プリキュア製作委員会

"最新世代"と"初代"のプリキュアが3DCGで共演

本作では歴代のプリキュアたちが登場するが、基本的には当時の3Dモデルに現在の技術を移植して使われている。中にはキュアブラックやキュアホワイトのように、宮本監督自らがキュアエールと共に新たにモデリングし直したものもある。「これまでの技術的な蓄積があるので、モデルとしては進化というよりも安定という段階に移ってきています」と宮本監督が語るように、作品ごとにバージョンアップが重ねられてきたのが『プリキュア』シリーズの特徴だ。

本作で特にこだわった点は「手」だという。3Dスキャンされたリアルな人間の手をベースにモデリングし、リラックスしたポーズでセットアップ。「まずリアルなものがあって、そこから引き算で仕上げていきます」と、あくまでベースとしてはリアルであることにこだわっている。「モデラーは設定画をトレースするのではなく、設定を3Dに翻訳するもの」と監督が語るように、セル調のシェーディングでも肋骨や広背筋のラインを意識するなど、リアルな人体を参考にするのが大事だという。

一方、リグは「根本的なところは今までと変えず、経験値の集大成というような感じで構築しています」と、セットアップを担当したリギングスーパーバイザーの中谷純也氏。今回使用した過去のモデルにも現在の仕様を反映し、全体が統一されている。また、プロジェクトとしては、MotionBuilderの肘や膝のジョイントを3軸制御から1軸制御に変えたことが大きかったという。キャプチャデータが正確である上に、アニメーターが制御しやすいような構造を目指した。このほか、従来から設定されている腕・足・首など、関節以外も柔軟に変形させられるリグは「俯瞰カットでは必要不可欠なもの」と宮本監督が語るように、非常に重宝したようだ。さらにセカンダリアニメーションでは、改良を加えながら長く使われているオリジナルの簡易シミュレーションプラグイン「dangleCurve」が積極的に用いられている。

POINT 01
元気のプリキュア「キュアエール」

監督がモデリングしたキュアエール。設定画をアナトミー的な見地からきちんと3Dに翻訳しているのが見てとれる。また、顔・髪・体のライティングをライトリンクによって変えており、身体に対して自然に顔と頭の影を落とすために、VisibilityをOFFにした「シャドウダミー」というメッシュも採用されている

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POINT 02 新しく立モデリングし直されたキュアブラック

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