>   >  CG de カラマネ!:第18回:「次世代モニタ管理:ネットワーク越しに全てのモニタを管理する」
第18回:「次世代モニタ管理:ネットワーク越しに全てのモニタを管理する」

第18回:「次世代モニタ管理:ネットワーク越しに全てのモニタを管理する」

3.クリエイターの自由度と、管理の厳密さを両立

カラマネを運用する際に必ず問題のひとつとして上がるのが、クリエイター自身が設定を行なったり、色変換を行う際に間違った方法でミスをしてしまう点です。従来これを防ぐためには【教育】しかありませんでしたが、ColorNavigator Networkを使うと、「設定」に関しては回避することができます。

図6:ColorNavigator Network 管理画面の一部
選択したモニタの設定状況と、現在使用中のMODEがわかる。このモニタはsRGBを使用中

ここがPOINT!

・モニタ本体の設定を変更できないようにロックできる。ロックできる項目は選択できるので、必要に応じて範囲を設定でき、クリエイターの自由度も維持できる

・現在のモニタ状況を把握できる。ColorNavigator Network管理画面から、モニタの使用状況や現在の設定を確認できるので、間違っている場合はすぐに対応できる

4.遠隔地の管理

複数のオフィスや制作現場がある場合、管理者はそれぞれの場所をまわって管理を行います。初期設定の他に、プロジェクトに伴う変更、一時的な変更、定期的なメンテナンスが必要です。そして最も手間がかかるのが、3で紹介したような問題が遠隔地でも起こってしまい、毎度対応しなければならないことです。各オフィスにカラマネに精通している管理者を育成して常駐させることが難しいようで、そのため、カラマネ担当の管理者には大きな負担がかかります。しかしColorNavigator Networkならインターネット越しに管理が行えるため、国内はもちろん海外でも、隣の部屋の設定を行うのと手間が同じで、管理者育成の問題も回避できます。

5.常に正しい設定であることが保証される

ColorEdgeには内蔵センサーがあり、モニタの経時変化(時間が経つとともに色が変わる現象)を計測して、ターゲットにした色基準に合うように調整を行うことが可能です。そして、この機能はモニタ本体、もしくはColorNavigator(調整用のソフトウェア)からスケジュールを組んで、定期的に自動で測定することができます。そのため管理者の手を煩わさず常に正しい状態を保つことができます。
ColorNavigator Networkからもスケジュール設定を行うことができます。多数のモニタを管理する場合には、より手間を軽減できます。また、定期的なメンテナンスではなく、すぐに調整を行いたい場合は、図7の画面から即時調整などを選択して、モニタに調整を命令することもできるので、遠隔地で急に管理が必要になったときに便利です。

図7:ColorNavigator Network 管理画面の一部
内蔵センサーを使った調整のタイミングを指定できる

6.資産管理

ColorNavigator Networkはモニタの資産情報を管理することができます。情報の入力は管理画面でも、モニタを管理しているColorNavigator NXからも行うことができます。図8は、ColorNavigator Network管理画面の一部です。選択したモニタの資産管理情報が確認できます。

図8:ColorNavigator Network 管理画面の一部
選択したモニタの資産管理情報の詳細が確認できる

購入日、設置場所、使用者などを入力しておくことで、機材の入替はもちろん、メンテナンスが非常にスムーズになります。それと、モニタの使用時間はクリエイターごとに異なるため、個別に確認できると修理や入替タイミングの目安になります。以上、6つの具体的な利用シーンを見てきましたが、いかがでしたか? 自社でのメリットが思いついたら、ぜひ実際に試してみてほしいので、どうやって導入できるのかを、次のページで簡単にご紹介していきます。

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