映画『8番出口』Exit8 VFXブレイクダウン

- 日時
- 11月23日(日) 13:00–14:00
映画『8番出口』は、日常の都市空間を舞台に観客を異界へと誘う作品です。本セッションでは、TREE Digital Studioが中心となって取り組んだVFX制作の裏側を紹介します。約1万フレームに及ぶ冒頭のPOVカット、永久にループする地下通路、そして数々の異変。それらを実現した俳優、美術、撮影、VFXの連携を入口として様々な制作工程をご説明します。川村元気監督ならではのVFXの使い方やテーマを掘り下げるための追求など、カンヌ国際映画祭への招待から国内外でのヒット上映に至るまでの道のりを、VFX制作現場視点からお楽しみください。
映画『8番出口』の数々のVFXショットは、総合VFX会社である同社の、CG部門:LUDENSとポスプロ部門:DIGITAL GARDENの連携によって生み出されました。今回は3DCGと合成、それぞれの視点から解説します。美術セットの構造や、撮影トリック、合成技術を駆使して実現した“ループ通路”や複数のロケ地で行われた駅・改札・階段の場面を一つに繋ぎ合わせることで実現した架空駅を舞台にした“超ロングワンショット”など、駅構内を半分作り変えてしまうような3DCGや、その土台となったトラッキング技術についてご紹介します。
また、Flameを用いて挑んだ冒頭のPOVカット“驚異の約1万フレームショット”について、電車内シーンでの窓の外や反射の合成、長尺ならではの繋ぎ処理など、合成技術の工夫もお伝えします。
さらに、ポスターや黄色い通路などの印象的な異変や、MayaやHoudiniを駆使して挑んだネズミのデザインから仕上げまでのこだわり、Houdiniと3dsMaxそれぞれの特性を活かして制作した洪水シーン・水中の主観カット・救出シーンなど、大規模かつ挑戦的なエフェクト制作の裏側も取り上げます。日常を異界へと変換する映像表現がどのように成立したのかお楽しみください。
講演者

LUDENS事業部 VFXスーパーバイザー
3DCGを中心に数々のCM、映画を手掛ける。
代表作:「KATE Brand Movie」「森ビル Brand Movie」映画『百花』など

DIGITAL GARDEN事業部 VFXスーパーバイザー/テクニカルディレクター
2001年にコンポジターとしてキャリアをスタートし、映画・ドラマ・配信作品に多数参加。Flameを中心に映像仕上げとVFX制作の両面から作品に携わる。
代表作:ドラマ『ブルーモーメント』Netflix『First Love』映画『1ST KISS』など

LUDENS事業部 VFXプロデューサー
CGプロダクション数社にてデザイナー/ディレクター職の経験を積んだ後、現職プロデューサーとして、CM、MV、3DOOH、映画など、幅広いジャンルのCG / VFXにて奮闘中。
代表作:「森ビル Brand Movie」「TORANOMON HILLS MOVIE」「Azabudai Hills Movie」
関連情報
\ 公式SNSで最新情報をチェック! /