はじめに、自己紹介と普段からインスピレーションを受けている本やその他の影響を受けるものについてご紹介します。

また、長らく国内外でスカルプトの仕事をしてきて私なりに感じた事も噛み砕いてお話できたらと思います。
具体的には、どのような作品に仕上げたいかの初期イメージからスタートし、実際の手順や各段階での操作をどのように行うかのワークフローを計画します。ワークフローは個々に異なるものですが、モチーフに応じて、完成までのビジョンを明確にしておくことが重要です。

次に、作品の仕上がりを左右する非常に重要な要素であるライティングについて解説します。いかに優れた造形であっても、最終的なライティングによって完成度が大きく変わります。このため、ライティングに対する意識の重要性を解説します。

その後、短期間でのコンセプトモデルの作成について、具体的な手順や重視すべきポイントを、実際のモデルデータの更新画像を交えながら詳しく解説します。これにより、どのように時間を配分し作業を進めるかの実例をお見せします。

最後に、最近の実績である「牙狼＜GARO＞ ハガネを継ぐ者（©2024「ハガネを継ぐ者」雨宮慶太／東北新社）」でのモデルデータ制作を例に、アナログ感へのこだわりや造形の美しさを引き出すポイントを具体的にご紹介します。

※本講義では主にZBrushでの作業がメインとなりますで、レンダリング周りなどの解説はありません。