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Autodesk 3ds Max 2011のアドバンテージ<br />株式会社IMAGICA

Autodesk 3ds Max 2011のアドバンテージ
株式会社IMAGICA

CATベースのアニメーション制作

今井真司チーフCGデザイナーが率いるチームでは、ゲームタイトル用のアニメーションなど、松本氏のチームよりも比較的長期の案件を手掛けることが多いという。そのため現在も 3ds Max 2010をメインに使用しているそうだが、最新バージョンからサブスクリプションではなく、標準搭載されるようになったCAT(Character Animation Tool)に注目しているそうだ。「以前からCATを使っているのですが、現在はモーションキャプチャのデータを .fbx 形式で読み込み、CATのクリップファイルに変換するスクリプトを内製するなどして、CATベースのパイプラインを少しずつ構築しているところです。これまでに集めたノウハウを通じて、CATを有効活用する術が色々と見えてきたので、今回の 3ds Max 2011から標準搭載されたことで、より気軽に使えるようになるのではないかと期待しています」。そして、そうした取り組みの集大成になったのが、先述した「GR75」プロジェクト向けに制作した短編アニメーション『登場篇』だったという。

『GR75:登場篇』場面写真

『GR75:登場篇』。「GR75」プロジェクトでは、前頁で紹介した『オープニング』とは別に、『登場篇』、『試写室篇』、『ストロボ篇』という3本の短編が制作されたが、これらの3作品では、クリエイティブサービス部CGグループのデジタル・アーティストたちとポストプロダクション部のオンライン・エディターが複数のチームを組み、それぞれが密接に連携して協業することになった

今井氏のチームでは、東京映像センターの前を鹿型のCGキャラクターたちがユーモラスに行進する動きをCATで作成。CATを利用することで、短期間でハイクオリティな動きに仕上げられたとふり返る。「企画自体は4週間ぐらい前から練り始めていたのですが、通常業務も並行して手掛けていたこともあり、実作業は2〜3日で完パケしなければなりませんでした(苦笑)。そこで、CGグループはキャラクターアニメーション、ポスプロはコンポジットと質感調整に注力するといった具合に分業することにしたのですが、CATを利用したことでセットアップとアニメーション作成を手早く行えたと思います」。実際、今井氏のチームが作成した鹿のキャラクターが道を横断していくアニメーションは、わずか1日で完成に漕ぎ着けたとのこと。CATの生産性の高さが図らずも証明されたと言えるだろう。

3ds Max 2011 CATのUI

『GR75:登場篇』のアニメーションはCATで作成。「社内案件ということもあり、通常業務の合間を縫って制作する必要がありました。そこでCATを用いることでセットアップと、アニメーション付けのスピードアップを図りました。チーム内でアニメーション作業を分担する上ではアニメーションレイヤーが有効でしたね」(今井氏)

包括的にパフォーマンスが向上

3ds Max 2011で搭載された新機能・強化された機能が多岐にわたることもある、IMAGICA クリエイティブサービス部 CGグループでは現在も実制作と並行して各種検証を進めている最中だという。今後の商業制作で使ってみたい機能として、松本氏はNVIDA PhysX テクノロジを採用した新しいリジッド・ボディ・ダイナミクスを挙げる。「PhysXを採用したことで、設定中もリアルタイムでシミュレーション結果が変わるようになり、それを見ているだけでも楽しいですね(笑)。レスポンスも良いし、安定感もあるのでチャンスがあれば是非使ってみたいです」(松本氏)。

3ds Max 2011 CATのUI

3ds Max 2011 では、リジッド・ボディ・ダイナミクスに対して、NVIDA が開発した物理演算エンジン PhysX を新たに採用。「思いつくままに設定していっても、破綻なく動作してくれるので安心感があります。オブジェクトが多量になっても動作のレスポンスが良いので、トライアンドエラーを繰り返す際のストレスも少ないです」(松本氏)

一方、今井氏はコンテナ機能を挙げてくれた。「最新バージョンでは、コンテナ周りが強化されているみたいなので、特にモデリングを分業して行う際に利用すれば、より効率的に作業できるのではないかと期待しています」(今井氏)。さらに松本氏と今井氏は年々合成処理が複雑になってきていることを指摘し、OpenEXRファイル I/O の強化3ds Max Compositeにも期待していると口を揃えた。劇場長編や TVCM など実写との絡みが多いプロジェクトを多数手掛けている IMAGICA で活躍する両氏ならではの説得力のある見解だ。
新生 IMAGICA において、様々な局面で確かなパフォーマンス向上を実証しているという 3ds Max 2011。パイプラインの改良を考えているプロダクションは導入を検討してみてはどうだろうか。

TEXT_宮田悠輔
PHOTO_弘田 充

『GR75:試写室篇』場面写真

オープン75周年を機に大幅リニューアル
IMAGICA 五反田 東京映像センター

日本最大のポストプロダクションであるIMAGICAは昨年、創業75周年という節目の年に映画やテレビ、Web、モバイルといったメディアの枠を超えた技術サービスを提供すべく、主要拠点である五反田東京映像センターを「GR75(IMAGICA Gotanda Renaissance on the 75th Anniversary)/五反田ルネッサンス」と題して、最新技術をコアに全面的なリニューアルを実施。その地位をより盤石なものにしたと言えるだろう(画像は「GR75」オープンハウス向けに制作された『試写室篇』)
 
「五反田ルネッサンス」ブログ
IMAGICA公式サイト
 

Autodesk 3ds Max 2011パッケージ画像

Autodesk 3ds Max 2011

価格:515,550円(新規製品、オンラインストア価格)
対応OS:7/Vista/XP
問い合わせ先:オートデスク インフォメーションセンター
TEL:0570-064-787(ナビダイヤル)
オートデスク認定販売パートナー検索はこちら
 
オートデスク3ds Max情報サイト
 

オートデスク「パイプライン最適化キャンペーン」サイト

パイプライン最適化キャンペーン実施中!

現在、オートデスクでは、Autodesk 3ds Max 2011、Autodesk Maya 2011、そしてAutodesk Entertainment Creation Suite 2011の3製品を対象にした「パイプライン最適化キャンペーン」を実施中だ。キャンペーンサイトでは、最新版の機能向上を第3者の調査機関による調査レポートを通じて解説するほか、最新の映画/テレビ並びにゲーム制作のパイプラインについても解説している。購入予定がない人でも楽しめるのでぜひ一度アクセスしてみよう。
 
オートデスク「パイプライン最適化キャンペーン」特設ページ

Profileプロフィール

今回取材に応じてくれたIMAGICAデジタルプロダクション クリエイティブサービス部CGグループ一同。
左から、大澤宏二郎CGグループ課長、今井真司チーフCGデザイナー、松本篤史チーフCGデザイナー

スペシャルインタビュー