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原作漫画&アニメの醍醐味とゲーム性の両立『ドラゴンボールZ KAKAROT』

原作漫画&アニメの醍醐味とゲーム性の両立『ドラゴンボールZ KAKAROT』

キャラクターモデル

原作漫画とTVシリーズ『ドラゴンボールZ』のビジュアルを融合することで、本タイトル独自の新たなビジュアルを実現。それと並行して、キャラクター総数とバリエーションを効率的に管理するためのワークフローが構築された。

プレイヤーキャラクター(孫悟空)の完成モデル

孫悟空の完成モデル



  • 完成形(シェーダ、ポストアウトライン、ライティングあり)



  • ライティングなし



  • テクスチャの基本色のみ



  • ポストアウトラインのみ

ワイヤーフレーム。頂点数は36,278。ポリゴン数(三角)は41,128。ボーン数は338。マテリアル数は11。セルシェーディングは、ディファードレンダリングにて実装されている。衣装デザインやヘアスタイルによる差はあるが、メインキャラクターはバトルで一度に登場するキャラクター数を加味して、おおよそ3~5万ポリゴンを指標としているという。なお、最も多かったのは超サイヤ人3の悟空で、ポリゴン数は51,270とのこと。「自分も子供の頃から観ていた原作なので、このプロジェクトに参加できたことが嬉しかったです。絶対にファンの期待を裏切ることはできないというプレッシャーを感じながらも、納得できるクオリティに仕上げることができました」と、キャラクター制作をリードした久保良一氏

主要テクスチャ

悟空の主なテクスチャ例



  • ボディ(肌)用ディフューズ



  • 衣服用オクルージョン



  • 髪の毛用ノーマル



  • 衣服用ディフューズ。サイズは基本的には2,048×2,048か1,024×1,024で作成し、Unreal Engine 4(以下、UE4)に読み込む際にサイズを圧縮している

UVマップ

UVマップは用途ごとに次の4つに分けられている



  • マップ1:ディフューズ(オクルージョンとノーマルも同じカテゴリ)



  • マップ2:ライン描画用



  • マップ3:ダメージ表現用



  • マップ4:ポストアウトライン調整用。ノーマルを使用している部位は少なく、悟空やベジータの髪の毛、サイヤ人アーマー等に使われている程度とのこと

ダメージ表現

擦り傷や汚れを表現するハッチングの表現は、汎用のダメージテクスチャを段階に応じて表示



  • ダメージなし



  • ダメージ3(最大)



  • ダメージ用テクスチャ(その1)。ダメージパターンをタイル上に配置したもの。高解像度のため、メモリ節減のために全キャラ共通の汎用テクスチャにされてい



  • ダメージ用テクスチャ(その2)。【画像左】をマスクするためのもの。ダメージ表現を3段階で表すために、各ダメージパターンが格納されている場所と同じ位置にRGB情報を格納。そのカラー情報を参照して段階ごとにどのパターンを表示するかの判定を行なっている。どの段階でどこにダメージを表示するかはアーティストがUVを調整することで設定している

NPC(ブルマ)完成モデル

フリーザ編に登場するブルマ(NPC)完成モデル



  • 完成形(シェーダ、ポストアウトライン、ライティングあり)



  • ライティングなし



  • テクスチャの基本色のみ



  • ポストアウトラインのみ

ワイヤーフレーム。頂点数は15,452。ポリゴン数(三角)は20,654。ボーン数は254。マテリアル数は7。NPCも衣装のデザインやヘアスタイルによる差はあるが、15,000~28,000ポリゴンを指標として作成されている

モブキャラ完成モデル

モブキャラ「中肉中背の男性」の完成モデル



  • 完成形(シェーダ、ポストアウトライン、ライティングあり)



  • ライティングなし



  • テクスチャの基本色のみ



  • ポストアウトラインのみ

ワイヤーフレーム。頂点数は5,018。ポリゴン数(三角)は4,332。ボーン数は56。マテリアル数は3。モブキャラは、街に多数登場するため、5,000前後を指標として作成された



info.

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