>   >  原点は「ホーンテッドマンション」、MRによる次世代ホラーアトラクション~「CGWORLD 2017 クリエイティブカンファレンス」(5)~
原点は「ホーンテッドマンション」、MRによる次世代ホラーアトラクション~「CGWORLD 2017 クリエイティブカンファレンス」(5)~

原点は「ホーンテッドマンション」、MRによる次世代ホラーアトラクション~「CGWORLD 2017 クリエイティブカンファレンス」(5)~

お客さんの原体験になるようなものをつくっていきたい


『マジックリアリティ:コリドール』の簡易的な演出設計図。4×8mの空間の中、紫のルートに沿って体験者が歩いて行くのだが、CGの演出により空間の狭さを感じさせない。青い線はクリーチャーの動きを示している

制作においてまず意識されたのは「狭い空間でも壁にぶつからず進み続けることができる」ということ。これは安全面においても、没入感という意味でも重要なポイントだった。そのため、CG上では世界観に合わせて魔法陣の演出を施し、道標とした。また、同時に利用できる人数を2人以上と決めていたのだが、テストプレイではクリーチャーが登場するタイミングでも体験者によっては別々の方向を向いていたりと予想外のことが起こったため、サウンドやライティングの演出を調整し視線誘導をする必要があったという。また、8月には赤坂サカスのイベントでショートバージョンを無料公開し、そこでの利用者のリアクションも開発にフィードバックさせている。


またTyffonでは『マジックリアリティ:コリドール』につづき、幽霊船に乗って航海するファンタジーアドベンチャー『GhostShip』(仮題)も企画が進んでいるという。さらに将来的にはMRシアター「TYFFONIUM」の世界展開も目指しており、従来のテーマパークのように来場者が1ヶ所に集まるのではなく、各国の施設を遠隔で繋げ同時にひとつの体験ができるテーマパークを構想しているのだとか。深澤氏は最後に「私たちがつくり出したものが、私にとっての"ホーンテッドマンション"のように、一生の記憶として残りその人の原体験になるようなものをつくっていきたい」と語り、セッションを締めくくった。



  • 「CGWORLD 2017 クリエイティブカンファレンス」
    参加費:無料 ※事前登録制
    開催日:2017年11月5日(日)
    場所:文京学院大学 本郷キャンパス(東京都文京区向丘1-19-1)
    主催:ボーンデジタル、文京学院大学 コンテンツ多言語知財化センター
    機材協力:マウスコンピューター、TSUKUMO(ツクモ)
    cgworld.jp/special/cgwcc2017

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