<2>ノンゲーム分野におけるUnreal Engineの活用例
Epic Games Japanの杉山氏からは、Unreal Engineの最新情報ということで数多くの事例が紹介された。同社では約2年前にエンタープライズチームが発足し、ゲーム以外の分野のサポートを開始。工業製品のビジュアライゼーション、建築ビジュアライゼーション、映像制作などのTVシリーズやバーチャルセットなどの分野をエンタープライズと呼んでいるという。こういった分野においてもリアルタイムエンジンのニーズは高まっており、産業用VR・ARにも数多く活用されている。
Enterprise Spring 2018 Sizzle Reel | Unreal Engine/エンタープライズ分野におけるUnreal Engineのデモリール
工業製品ビジュアライゼーション活用事例
McLaren 570S UE4 Cinematic Trailer | Project Spotlight | Unreal Engine/iPadを活用したコンフィギュレーターを利用。車の塗装が複雑なレイヤー構造になっているものを再現できるように工夫されている
McLarenプロジェクトで制作した Automotive Material
Groundbreaking VR tool by Animech/600万ポリゴンの車モデルで、座席に座ってみたり、内装、外装を確認できるVRツール
建築ビジュアライゼーション活用事例
UE4 Architectural Visualization - San Francisco Loft/Monolith Studiosの制作例。建築プレゼンテーションの動画制作に用いられている
Line Creative: Architecture Game (28 Woodland) + Download link/Line Creative制作の、インタラクティブな建築プレゼンテーション。動き回りながら壁紙を変更したりすることができる
また、現在オープンベータ公開中のUnreal Studioは無料でロイヤリティフリーで利用でき、正式リリース後に月額$49のサブスクリプションを開始する予定とのこと。Unreal StudioはUnreal Engineをベースとして、CADソフトなどのデータ変換を行うプラグインDatasmith、動画チュートリアル、サポート、アセットが付属。アセットは今後増えていく予定で、建築用、プロダクトデザインに使えるSubstanceマテリアルを無償で100個提供する。
Datasmithが対応している CADフォーマット
CAD Workflows with Datasmith | Feature Highlight | Unreal Studio
「Datasmithでは階層情報やメタデータも変換されます。現在20種類のフォーマットに対応しており、今後も対応は増やしていく予定です。3ds MaxでV-Ray向けに用意したテクスチャやライト、カメラ、形状をそのままUnreal Engine上で変換して利用できます」(杉山氏)。