>   >  限られた時間で最大限の成果を生んだリギング&アニメーション~中国と日本が連携して挑んだ最先端CGアニメ『崩壊3rd』PV『女王降臨』Vol.2
限られた時間で最大限の成果を生んだリギング&アニメーション~中国と日本が連携して挑んだ最先端CGアニメ『崩壊3rd』PV『女王降臨』Vol.2

限られた時間で最大限の成果を生んだリギング&アニメーション~中国と日本が連携して挑んだ最先端CGアニメ『崩壊3rd』PV『女王降臨』Vol.2


Topic 4.カメラからの見た目を優先した表情

嘘パース用のスケールコントローラと同様に、フェイシャルに関しても「カメラから見て最も良いセル調の見た目」を再現するべく、モデルの形状としては破綻しつつもねらったカメラから見ると魅力的な表情になるようにカットごとに調整が行われており、必要に応じてモーフターゲットを作成していったとのこと。



  • 左:キアナのモーフターゲット、右:芽衣のモーフターゲット


  • また、特定のカット専用のフェイシャルも相当数制作されたとのこと。左は芽衣のカット専用フェイシャルの一部


Topic 5. カットに合わせた調整



  • 冒頭の、芽衣がキアナに首を絞められているシーン。絵コンテ(左)からレイアウトモデルで構図とポージングを決定(右)



  • miHoYoからのカット指示(左)に合わせて表情を変形(右)



  • さらに左目を隠す影用のマスクを追加(左)してレンダリング(右)



  • 続いてmiHoYoからの追加の影指示(左)にしたがい影用マスクなどのレタッチ素材を追加(右)


  • 要素別のレイヤーをコンポジットして完成。このショットでは特に目の部分がレイアウトにも大きく要素として関わるため、フェイシャルをどの部分まで追い込むべきか試行錯誤がくり返されたとのこと


Topic 6. 実際の変形機構を再現したメカ

メカに関しては、ワンダリウムでは主にリグの監修と御雷の変身機構の制作を担当。リグだけでは解決できない可動部のめり込みの対策や関節のモデリングなど制作段階から意見を出していたとのこと。実際に無理なく変形できるように設計されており、スタッフのこだわりを感じるメカである。



  • 作中に登場するメカのデザイン画の一部。左は「MC_010タイタン」、右は「MC_030 御雷」

タイタンのリグ



  • 御雷のリグ

御雷の変形アニメーションのサンプル動画。当初miHoYoから変形動画が提供されていたが、その後モデルとリグがアップデートされたため、ワンダリウムで再度変形アニメーションを作り直した。この動画とMayaのシーンデータを変形シークエンスを担当したunknownCASEに渡して共有したとのこと



Topic 7. ノウハウがいかんなく発揮されたメカシークエンス



  • miHoYoから提供された絵コンテ(左)と、絵コンテを基にしたレイアウト(右)



  • 左:レイアウトを修正しながらアニメーションを詰めた状態、右:コンポジット後の完成画像。「絵コンテがレイアウトとしても堪えうるレベルで描かれていたため、レンズの選定からアイレベルにいたるまで極力絵コンテを忠実に再現することに注力しました」とコンポジットを担当したunknownCASEの加島裕幸氏は語る



  • また、エフェクトについては、原画はTVPaintで描きながらも本作ではゆっくりと動く中割りのような部分はAfter Effectsのベジェで描いてみるという実験も行われている。画像はラフ原画



  • AEで作成したパスアニメーション

Vol.3:エフェクト&コンポジット編に続く>>



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