Topic 2 VTuberとしての活動
3Dキャラを創るだけでなく、演じることもできるのが醍醐味
先述のとおり、VTuberデビューへと至らせた背景には3Dキャラクター創作に対する強い思いがあったからだというスズキセシル氏。「脱出ゲームでもそこそこやっていけたのですが、ずっと3Dをやってきていたというのがあって、何かもっと面白いものはないかな、といつも思っていました。そこへ2017年11月頃だったと思うのですが、バーチャルYouTuberの存在を知りました。実は、2013年の11月にバーチャルYouTuber的なものをやっていたんです。オリジナルの3Dキャラクターが3Dのキッチンでテロップを出しながら料理の作り方を教えるというものでした。声はテキストを読み上げさせるプログラムを利用していたのですが、今よりもっと機械っぽい声でしたね。この動画制作がとても楽しかったことから、もう一度やってみようと」。
一連のデザインから3DCGをはじめとする実制作は、変身アプリの開発も含めてパートナーのアチョー夫人(@DoppeDog)が全ての作業を手がけている。そしてスズキセシルは、アチョー夫人がつくったものを使って、動画をつくる等のVTuberとしての活動を行なっているという。動画収録と配信については、Unity上でリアルタイムで動かしながら録画したものをアップロード。Virtual CastやVRChatの動画は、そこで動きながらリアルタイム録画しているとのこと。「デビュー当時は、Unity上でモーションを出していて、CLIP STUDIOACTION レガシー版でモーションデータを作成していました。その後、2018年2月にPerception Nuron 2.0を導入しました。CLIP STUDIO ACTION レガシー版でBVHの修正をして使っていたのですが修正がとても大変だったので、昨年5月にVIVE Proも導入しました。標準設定に3点を追加した6点トラッキングで動かしています」。YouTube等で公開する動画は、Unityでリアルタイムで動かしているのを、oCamで録画。音声を別録りして重ねる場合と、動きながらしゃべったり歌ったりしているものをそのまま録画する場合があるという。別録りの場合は、WavePadで音声ファイルを作成し、それを再生しながら音に合わせて動き、その画面をoCamで録画。最終的な編集はVEGAS Movie Studio Plutinumで行なっているとのこと。「これからもセシル変身アプリで色々変身しながら、アニソントークや、子供向けのキッズ英語を公開していきたいと思っています。他のVTuberさんたちとは方向性がちがうかもしれませんが、応援していただけたら嬉しいです!」
キャラクターモーション
現行のボディリグ
先日のアップデートによって、ボーンを追加。手首を回転させると、腕がねじれるようになった
CLIP STUDIO ACTION レガシー版によるモーション作成例
セシルが自分自身の動きを付けたり、衣装をモデリングするという内容の動画配信も行われている
背景セット
基本の部屋セットとプロップ
テクスチャやライティングを適用した最終的な見た目
テクスチャを変更することでシーンを演出している
動画配信
2013年11月に投稿したクッキング動画より。この動画制作の経験がVTuberをはじめる原点だという
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動画収録ならびに配信機材一式。PC、HTC Vive Pro、マイク(音声別撮り時に使用)など
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自宅の空き部屋をモーションキャプチャ収録スタジオとして使用している(写真撮影用にベースステーションを寄せいている)
公開された動画の例
YouTube(別衣装)
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Cluster用に出力したVRMをそのままアップロードしてCluster内でキャプチャ
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VRM Converter for VRChat等からコンバートして、VRChat上でキャプチャ