>   >  トップ3Dモデラーの造形が目の前に並ぶ迫力展示「ウルトラモデラーズ in TOKYO 『超色造形展』」
トップ3Dモデラーの造形が目の前に並ぶ迫力展示「ウルトラモデラーズ in TOKYO 『超色造形展』」

トップ3Dモデラーの造形が目の前に並ぶ迫力展示「ウルトラモデラーズ in TOKYO 『超色造形展』」

会場満員! 榊 馨氏らのセミナーを実施

会場では、ウルトラモデラーズメンバーの加茂恵美子氏、株式会社Wonderful Works代表でデジタル原型師の榊 馨氏によるZBrushおよびZBrushCoreの使い方のコツを解説するセミナーが実施された。

加茂氏は2頭身キャラクターのモデルを作例として紹介。実際に頭、胴体、手足とモデルをつくりながら、ベースができたらつくり込みすぎないで次へ進むこと、髪の毛はブラシではなく「アクションライン」を利用してモデルを曲げることで上手く形づくれること、技術的なコツは知り合いから教えてもらうことが多く、Twitterなどを使って横のつながりを作っておくことなどが大事だと語った。


ウルトラモデラーズメンバーで3Dデジタル原型師の加茂美恵子氏

背面マスクを使って髪の毛の幅をつくっていくなど、モデル作成のコツを紹介していった

また『ZBrushフィギュア制作の教科書』などの著作をもち、CGWORLD.jpでも以前メイキング記事を執筆した榊氏からは、ZBrushに関するより踏み込んだ使い方が話された。榊氏の実感として、フィギュア原型師の中でデジタル環境を一部でも取り入れている人は6~7割ほど。榊氏のように、100%デジタルで原型をつくる人は3割ほどに留まるという。最終的には手で完成させたいという人が現段階では多いことが理由だそうだが、「今後はデジタルへとよりシフトしていくのでは」とした。


株式会社Wonderful Works代表でデジタル原型師の榊 馨氏

榊氏はフィギュア原型をつくるとき、ZBrushに標準搭載されている素体のマネキンを使うという。実際にはマネキンを2体用意し、モデルをつくるためのもの、ポーズを検討するものみ分けて作業に入る。ポーズ検討用のマネキンを用意するのは、なるべくモデルに手を加える回数を減らすことで、形が崩れることを防ぐため。

ただしこれはあくまで榊氏のやり方であり、例えばポーズの変更が容易なMayaなどを経由してポーズを決める方法もある。また一度手足のパーツを切り離し、再度くっつけるようにして変えていくのもひとつの方法で、人によってやりやすいものが良いだろうとした。

講演ではこのほか、DynaMesh機能の解説、3Dプリンタの性能のちがいなどが話された。榊氏のセミナーは特に人気で、会場の椅子が足りないほどの集客となった。ZBrushマスター榊氏の講演とあって、来場者にとって刺激的な場となったようだ。


足を切り離してポーズを変える方法を紹介


盛況となったセミナー会場

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