作画のタイミングを意識したCGアニメーション
▲アオイのキックがモブのハイジャック犯にヒットするカット19
▲【A】〜【H】本カットでは、小田氏による絵コンテ、およびビデオコンテのタイムシートを基に、由水氏が作画のタイミングを意識したCGアニメーションを付けている。アオイとハイジャック犯は別のタイミングで動いており、アオイの場合は【A】【B】は2コマ打ち、【C】〜【E】は1コマ打ち、【F】〜【H】は3コマ打ちとなっている。なお、【E】の足先のブレや、【F】〜【H】の飛沫は小田氏の作画によって追加されている
小田氏による、入念な作画監督チェックとレタッチ
▲本作ではレンダリング画像を小田氏が全てチェックし、前述のような作画に加え、不自然な部分のレタッチも行なった。【左】はカット199のレタッチ前、【右】はレタッチ後で、髪のハイライトやシルエット、肩の曲線などが細かく修正されている。さらに、この後の撮影工程ではラインの調整も行なっている。「撮影はマッドボックスに依頼しており、トレスマシンを使っていた時代のような、ややざらつきのあるレトロなラインを再現していただきました」(由水氏)
▲レタッチ後のカット199
CGの良さを活かした、カメラワークやモブキャラクター表現
▲メイン・サブ・モブキャラクターの大半が集合するOPのカット71
▲【A】〜【D】本カットは、絵コンテもアニメーションも由水氏が担当した。3DCGが得意とするカメラの回り込み表現を効果的に使い、【D】ではギャグ顔も織り交ぜるなどして、本作の雰囲気を端的に表現している。モブキャラクターによる、各々の性格を反映した細やかな芝居も見どころのひとつだ。「キャラクターのデザインはできるだけシンプルにする一方で、表情の豊かさ、演技の細やかさに力を入れました」(由水氏)
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