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TREE by NAKED yoyogi park - No.2 -「不思議な料理」を演出する万華鏡のような映像

TREE by NAKED yoyogi park - No.2 -「不思議な料理」を演出する万華鏡のような映像

不思議な模様の鹿や太陽が、「土」と「火」のストーリーを演出

▲VRゴーグルを用いた演出によって「土」のストーリーが語られた後、2皿目(Appetizer)が提供される。上の写真では、「土」の演出モチーフである動物(不思議な模様の鹿)がお皿に近寄り、草を模した料理を食べようとしている
© NAKED, INC.


▲鹿の動きを付けているCinema 4Dの作業画面
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▲先のアニメーションをAE上で編集し、お皿の上に投影する映像を制作している
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▲3皿目(Appetizer)では「火」のストーリーが語られ、演出モチーフである太陽が四方の壁に出現し、テーブルの上に置かれた料理と融合する。この料理のお皿は白色だが、映像の投影により絵皿のように見えている。料理を盛り付ける位置や、皿を置く位置が少しでもずれると、料理と映像の一体感が損なわれてしまう緻密な演出となっている
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▲「火」のストーリーを表現した、四方の壁用の映像
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▲社内の2Dデザイナーによる太陽
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▲先の太陽を下絵にして、手描きのランダムさを残しながら、構成パーツをバラバラに動かせる厚みのある3Dモデルを制作している
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VR空間内に現場を再現し、事前にイメージを共有

一方で、最近は現場の空間全体をUnreal Engine 4(以下、UE4)上で再現し、その中で演出のシミュレーションを行い、VRゴーグルを用いて確認する試みも積極的に実施している。「プロジェクトによっては開催直前にならないと現場でのテストができないケースもあるので、VR空間でのシミュレーションは非常に重宝しています。例えば、現場のある地点に立ったときに視界のどれくらいの範囲まで映像が広がるのか、モノを置いたときに空間の粗密がどの程度になるのか、床や壁の色がゲストの心理にどう影響するのかといったことを、高い精度で検証できるようになりました」(中村氏)。

▲Main roomを再現した3Dデータを開き、演出のシミュレーションを行なっているUE4の作業画面
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花びらが舞うといった動的な演出や、ゲストと花びらのインタラクションなどの演出まで再現できるのに加え、クライアントや経験の浅いスタッフにも同じイメージを共有できるため、より具体的なプレゼンテーションや活発な意見交換が可能となった。ビジネスの面でも、制作の面でもメリットを実感しているので、どんどん活用していきたいと小林氏は語った。

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