2D班が50点以上のリファレンスを作成
▲同じく、ミサトのドラマパートの絵コンテ
▲【左】先のカットのアニメーション/【右】2D班がレタッチしたミサト
▲『エヴァ』らしい画づくりの指針となるよう、2D班が作成した表情のリファレンス
▲同じくライティングのリファレンス。赤色の点は光源の位置を表している。ここで紹介するのはほんの一部で、リファレンスの総数は50点を超える。アニメーターは、これらのリファレンスを参照しながらカット制作を行なっている
TVアニメのバンクを参考に、カット単位でアニメーションを流用
一方で、TVアニメのバンクの考え方を参考に、カット単位でアニメーション(カメラとライトも含む)を流用する工夫も行なった。「シナリオ段階から流用を念頭に設計しており、例えばマリと碇シンジが会話するカットは、マリだけ別カットに流用し、シンジは相田ケンスケに差し替えたりしています」(齋藤氏)。今後はカットのライブラリを充実させ、効率化を図ることも視野に入れているとのことだ。
▲【上】マリと碇シンジが会話するカットは、【下】マリだけ別カットに流用し、シンジは相田ケンスケに差し替えた
▲コンポジット時のUE4の作業画面。別カットでの流用を前提としたデータ構造になっている。なお、前述したように本作のアニメーションは特定方向からの見映えを最優先にしてつくられているため、基本的にカメラとライトもセットで流用している
LIONAではPBRを使ったハイエンドゲームのプロジェクトも始動しており、本作のようなアニメ調の表現と併行して、その対極にあるフォトリアルな表現も突き詰めていく方針だという。「雑食であることが当社の持ち味なので、今後も様々な技術を学び、様々な表現に挑戦していきたいです」(齋藤氏)。
©カラー ©EVABF
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