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メーウ『pair* Factory MIX』PVメイキング(前編)〜 Autodesk 3ds Max Eentertainment Creation Suite 導入事例 〜

メーウ『pair* Factory MIX』PVメイキング(前編)〜 Autodesk 3ds Max Eentertainment Creation Suite 導入事例 〜

実用性に重きを置いた セットアップ

本プロジェクトでは、CG 制作のメインツールとして Autodesk 3ds Max 2011 Entertainment Creation Suite が採用された。

meaw:メーのセットアップ

image courtesy of khara, inc.
メーのセットアップ。ボーンは MotionBuilder 用の基本構造をベースとしているが、手足のひねりをスムーズにするために追加の Roll ボーンを配置されている。また、ハイポリゴンのモデルに直接スキンモディファイヤを適用するのではなく、ローポリゴンのスキンラップオブジェクトを介することで、ウェイト調整の省力化や変形具合の改善も図られた

キャラクターの基本的なセットアップは MotionBuilder の構造をベースに作成。モーキャプデータは飽くまでもリファレンス(アニマティクスでの利用)に止め、アニメならではの動きへと昇華させるべく最終的には全て手付けでブラッシュアップされたが、一連の手付けによるアニメーション作成も MotionBuilder を用いたことで、モデルの差し替えが発生した場合も手軽に対応できたという。「ビューポートの再生がリアルタイムで表示できるのでモーションの確認や調整が正確に行えますし、タイムワープを使いスローにしたり、ステップをフルモーションから2コマ打ちや3コマ打ちへと、即座に変更可能です。モーションの切り貼りや再生タイミングの調整なども簡単な操作で行えるのが MotionBuilder の強みではないでしょうか」と鈴木氏。

meaw:メーのセットアップ(上半身)

image courtesy of khara, inc.
メーのセットアップ(上半身)。肘や膝を曲げた際のフォルムを整えるため、スキンラップオブジェクトにスキンモーフを仕込んである。さらに、肩や手足には捻じれによるメッシュの痩せを軽減するために、イタリアのゲームデベロッパ Raylight S.r.l. 社が開発したXRayBlendSkin プラグインが新たに導入された



スカートなど、ユレもの

基本のセットアップ以外にも、スカートにはボーンとクロスの両方が設定されており、アニメーターが自由に選択できるようになっている。さらに尻尾などの揺れを表現するために Spring Magic というフリーで配布されている3ds Max 用スクリプトが利用された。このスクリプトは親の動きを拾って、ワンテンポ遅れたセカンドアニメーションを自動生成するが、重力やオブジェクトの接触などは判定できないため、細かな動きはモーションレイヤーを追加するなどして調整を行なったそうだ。

meaw:尻尾のセットアップ_プラグイン「Spring Magic」を使用

image courtesy of khara, inc.
キャラクターの尻尾や髪の毛などの動きは「Spring Magic」をベースにしつつ、手付けて細かな調整が施された


フェイシャルの設定

フェイシャルについても参考となる設定資料がなかったため、キャラクターモデリングと並行して必要な表情が逐次作成されていった。豊かな表情付けが行えるよう、かなりの数のターゲットが作成されている。

『pair* Factory MIX』艦船モデル05

image courtesy of khara, inc.
キャラクターの表情はモーフによって付けられている

meaw:フェイシャルのモーフ パターン集

image courtesy of khara, inc.
モーフ パターン集。豊かな表情を出すために用意されたモーフターゲットの数は優に 50 を超える。それらを制御する上では、3ds Max 用プラグイン Morph Sliders が利用された

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