Topic 2 エフェクト ~メッシュパーティクルを活用~
水滴や水飛沫といった、水にまつわるエフェクトが中心となった本作。その中でもゲームらしいこだわりがみられるのがマズルエフェクトとヒットエフェクトだ。マズルエフェクトは水流ということもあり寒色系の色味だが、ヒットエフェクトは多くのゲームと同じく暖色系になっている。「キャラクターにがっつりとかかわるエフェクトを作りたかった」という坂田氏は「当初はどちらも寒色系でしたが、遊んでみて着弾したか否かがわかりにくく、色を調整しました」と語った。本作ではビルボードでのパーティクルエフェクトと、PS4の処理能力を活かしてメッシュパーティクルも積極的に採用し、立体的な形状を表現している。プログラマーと共同で、着弾部位の角度に合わせてヒットエフェクトの角度が変わる仕組みも導入されている。
▲マズルエフェクト
▲ヒットエフェクト
Topic 3 背景モデリング ~160m四方にアイデアを詰め込む~
「水」がキーワードになった本作。背景アーティストの栗原氏は「楽しさや明るさをビジュアルで表現するため、カラフルな色合いを持ったユニークなオブジェクトに誇張的なモーションを付けることでビジュアル的な明るさ、楽しさを表現しました」と語った。打ち合わせを下にコンセプトアーティストが2Dのデザイン画を描き、それをもとに背景アーティストがCGモデルを作成。5対5のチーム戦が中心になることから、ステージは160m四方に決定され、ゲームデザイナーと打ち合わせを重ねながらCGモデルを作成。テストプレイを繰り返して細部の調整が詰められていった。1ステージあたりのポリゴン数は約40万ポリゴンで、背景班で適性や好みを加味しつつステージを分担。平均して1ステージを約2ヶ月かけて制作したという。
▲スプラッシュスタジアム【左】と、そのワイヤーフレーム表示【右】
▲実機キャプチャ画像
▲実機キャプチャ画像
まとめ
瀕死のキャラクターに水鉄砲を浴びせる「くねくねフィニッシュ」や、スキンシップをとれる「更衣室」モード。いずれもキャラクターを魅力的に見せるための仕掛けで、実装には部門の枠を越えた連携が欠かせない。モーションデザイナーの大木氏とエフェクトデザイナーの坂田氏も、席が隣同士で日常的にアイデアをぶつけ合う仲。こうした濃密なコミュニケーションが手触り感のある魅力的なゲームを作り出してきた。パブリッシャーに対してデベロッパーの没個性化が指摘される中、同社が数少ない「キャラの立った開発会社」である理由も、そうした点にありそうだ。小ぎれいなゲーム開発が求められる中、こうしたスタイルは「コンソール至上主義」も含めて、懐かしささえ感じられる。もっとも、そうした匂いこそがモノづくりには必要なのだとも言えるだろう。
TEXT_小野憲史
PHOTO_蟹 由香
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