>   >  デジタルアーティストへの福音! 元Appleエンジニアによる「Astropad」を使えばiPadが液晶タブレットに!?
デジタルアーティストへの福音! 元Appleエンジニアによる「Astropad」を使えばiPadが液晶タブレットに!?

デジタルアーティストへの福音! 元Appleエンジニアによる「Astropad」を使えばiPadが液晶タブレットに!?

<2>Astropad の躍進

2015年2月18日(水)にAppStoreにリリースしたAstropadの出だしは好調で、現在100万人以上のユーザーがおり、毎月2万人以上のアクティブユーザーが増えているそうです。さらに彼らにとって嬉しい追い風となったのは、iPad ProとApple Pencilの登場で、Apple Pencilの素晴らしい描き心地のおかげで、今までiPadで描くことに懐疑的であった保守的なプロの絵描きたちが「仕事に使えるかも?」と思えるレベルになったそうです。

「Astropad」共同創立者ジョバンニ・ドネリ氏インタビュー

MacBookとiPad Proそして、Apple Pencilの組み合わせ。「Astropad」を使う際も、パームリジェクション(Pencilを使う際、手の甲がタッチパネルに反応しない仕組み)が有効に機能するそう

「Astropad」の宇宙犬をモチーフにした可愛らしいアイコンは、もともと古いMacintoshの印刷アイコンで親しまれている牛柄の犬Dogcowがモチーフになっており、Macintoshが生まれた頃の時代に戻って、真のデジタルアーティストのためのツールをつくりたかったとの想いが込められています。

  • 「Astropad」共同創立者ジョバンニ・ドネリ氏インタビュー
  • Astropadのアイコン、Macintoshの印刷アイコンDogcowをモチーフにしたものだとか

iPad/iPad Pro版「Astropad」は2,600円と、一般的なiOSアプリと比較すると高価な部類に入りますが、iPhone版は画面が小さいながらも無料なので、まずはiPhone版でスピードや画質を試してもらい、満足した上で iPad版を購入してほしいとのことです。

Astropadを実際に使用する際は、Wi-FiまたはLightningケーブルで接続したMacの画面をiPadに転送します。外出先ではケーブルの利用が確実ですが、十分な回線速度があれば描画速度はどちらでも同等です。Astropadユーザー全体の7割はWi-Fi経由で利用しているそうで、Wi-Fi経由で利用する際もQRコードを活用し平易に設定することが可能です。

2016年の夏には新バージョンのリリースが予定されており、現在よりもさらに素早くなり、ピンチイン、ピンチアウト動作時も画質が低下しないよう機能が向上されるそうです。Astropadの機能は今回の来日でも開催されたミートアップのほか、サンディエゴで開催される「Valio Con 2016」などデジタルアーティストたちが集まる展示会やイベントで披露していくそうです。

初来日となったドネリ氏にとって、日本で目にする全てのものが興味深く、なかでも街中がマンガで溢れていることが興味深かったそうです。例えば、工事中の看板に描かれているお辞儀をしているおじさん、薬の袋に描かれている象のキャラクター、地下鉄のマナーポスターもマンガで、堅苦しい警察官でさえ可愛いキャラクターで描かれており、日本人はとても繊細でユニークであることを実感したそう。そんなマンガに囲まれた日本のデジタルアーティストたちに、「Astropad」を活用して素晴らしい作品を生み出していってほしいそうです。

「Astropad」共同創立者ジョバンニ・ドネリ氏インタビュー

ユーザーのひとり、トム・ヘジー/Tom Heggie氏がAstropadを使って描いた作品

Profileプロフィール

ジョバンニ・ドネリ/Giovanni Donelli(Astro HQ)

ジョバンニ・ドネリ/Giovanni Donelli(Astro HQ)

Astro HQ創立者のツーショット。左から、マット・ロンゲ/Matt Ronge、ジョバンニ・ドネリ/Giovanni Donelli。
astropad.com

スペシャルインタビュー