>   >  真昼の東京でKAIJU戦を実現した壮絶なVFX『パシフィック・リム:アップライジング』スティーブン・S・デナイト監督インタビュー
真昼の東京でKAIJU戦を実現した壮絶なVFX『パシフィック・リム:アップライジング』スティーブン・S・デナイト監督インタビュー

真昼の東京でKAIJU戦を実現した壮絶なVFX『パシフィック・リム:アップライジング』スティーブン・S・デナイト監督インタビュー

<3>日本の映像コンテンツについて

――すでにいくつかのメディアに対し、日本の特撮映画やテレビ番組への愛を語られていますが、アメリカのテレビで日本の番組が放送されていたのでしょうか?

デナイト:はい、自分が子供のころの70年代には『ウルトラマン』と『マグマ大使』を続けて放送していて、それに間に合うように走って学校から帰っていたのを思い出します。『マグマ大使』は『Space Giant』(※5)という題名で放送していました。

※5 IMDbによると、米国では「Space Avenger」というタイトルだったと表記されている

――最近の日本のコンテンツについてはどうでしょうか?

デナイト:私が日本の作品を夢中になって観た時期は子供のころですので、やはりその時代のコンテンツの影響を受けています。なので最近の作品というより、60~70年代の特撮番組、怪獣映画などがインスピレーションの源ですね。ただしイェーガーのデザインなどを見てもわかるように、この作品が『ガンダム』、『AKIRA』、『攻殻機動隊』といった日本のアニメの影響を受けているのは明らかです。この映画は、「こういったジャンルの作品を生み出してきた、日本への敬愛の念を込めている」という点を感じ取ってもらえれば幸いです。

<4>クライマックスと第3作について

©Legendary Pictures/Universal Pictures.

――第3作に続くような印象をもって終わりましたが、次回作はお考えですか?

デナイト:このシリーズは、元々3部作になる前提で企画が進められてきたので、ティーザー風の表現をして終わらせています。実際、この『パシフィック・リム:アップライジング』の制作中も、次回へ続くことを考えながら撮影していました。

――クライマックスの展開については、別の案もあったのでしょうか?

デナイト:もちろん、異なる展開の案もいくつかありましたが、最終決戦の地が日本で、富士山をバックにして東京で戦うという基本のアイデアは変わりませんでした。

――個人的には、富士山を大噴火させて終わらせて欲しかったんですが......。

デナイト:それじゃあ、世界が滅びちゃうじゃないか(笑)!


  • 『パシフィック・リム:アップライジング』
    2018年4月13日(金)全国ロードショー
    監督:スティーヴン・S・デナイト
    脚本:スティーヴン・S・デナイト、T・S・ノーリン
    製作:ギレルモ・デル・トロ、トーマス・タル、ジョン・ジャシュニ、メアリー・ペアレント、ジョン・ボイエガ、フェミ・オグンス
    キャスト: ジョン・ボイエガ、スコット・イーストウッド、ジン・ティエン、ケイリー・スピーニー、菊地凛子、新田真剣佑、バーン・ゴーマン、アドリア・アルホナ、チャーリー・デイほか
    配給:東宝東和
    pacificrim.jp
    ©Legendary Pictures/Universal Pictures.

Profileプロフィール

スティーヴン・S・デナイト/Steven S. DeKnight

スティーヴン・S・デナイト/Steven S. DeKnight

アメリカ合衆国ニュージャージ州出身。脚本家、映画監督、TVプロデューサー。『スパルタカス』、『デアデビル』、『バフィー ~恋する十字架~』など全米大ヒットドラマを数多く手がける。『パシフィック・リム』監督ギレルモ・デル・トロからシリーズを引き継ぐ形で本作にて長編監督デビュー。幼いころから日本の怪獣映画が大好きで、ウルトラマンやマグマ大使やゴジラを見て育ち、強く影響を受けていると公言している

スペシャルインタビュー