<2>プラクティカル・エフェクトについて
©Legendary Pictures/Universal Pictures.
――今回、『エイリアン: コヴェナント』(2017)のアニマトロニクスを手がけたオーストラリアのオッド・スタジオ(Odd Studio)と、『ロード・オブ・ザ・リング』シリーズで知られるニュージーランドのウェタ・ワークショップ(Weta Workshop)が造形物関係(※4)でクレジットされていましたね。最近の傾向として、CG一辺倒だった時代からCGを使わないプラクティカル・エフェクトへの回帰(例として『スター・ウォーズ/最後のジェダイ』(2017)や『ジュラシック・ワールド/炎の王国』(2018)など)が感じられますが、実際どう思われますか?
※4 この他に、コン・ポッドと呼ばれるイェーガー操縦室の装置やパイロットスーツ、ヘルメットなどの造形を、前作に続いてレガシー・エフェクト(Legacy Effects)社が担当した。同社は『ターミネーター』シリーズ、『ジュラシック・パーク』シリーズなどの、造形物やアニマトロニクスなどを手がけた、スタン・ウィンストン・スタジオ(Stan Winston Studio)の後継となる工房である
©Legendary Pictures/Universal Pictures.
デナイト:自分としては、「昔ながらのプラクティカル・エフェクトに帰ろう」という傾向は大歓迎です。私は元々、ミニチュアを使って撮っていた時代の映画が大好きで、それを観ながら育った世代です。また、例えばピーター・ジャクソン監督も、『ロード・オブ・ザ・リング』シリーズでは非常に大きなスケールモデルをつくり、撮影していました。それからジョン・カーペンター監督の『遊星からの物体X』(1982)のために、ロブ・ボッティンがつくり上げたクリーチャーは素晴らしいものでした。自分でもそういったプラクティカル・エフェクトを使った作品をもっと撮ってみたいし、世の中もそちらに向かって欲しいです。
――円筒状のガラスケースの中に浮いていたKAIJUブレインは、アニマトロニクスでしたか?
デナイト:いえ、あれは100%CGIです。なかなか良くできていたでしょう?
――そうですね! どちらかわかりませんでした。
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