基本的な操作感
筐体は「HP DuraCase」と呼ばれる、フルマグネシウムのベース、マグネシウム合金とアルミニウムを貼り合わせたディスプレイカバー、そして特殊形状のラッチと強靱なヒンジで構成されている。HPサイトの製品写真からは想像できなかったが、実際に手にとってみると、かなりしっかりとした堅牢な造りだ。無駄な曲面を排したフラットな面で構成された背面やキーボードパネルは、プロダクションワークの現場でもお洒落すぎず、悪目立ちをしないで自然に"場"に馴染むであろう、正に質実剛健な気配を漂わせている。
左右2つある、ゴツい蝶番周りの力強い剛性は素晴らしい。ねじれを全く感じさせず、前方の解除ボタンを押してノートを開く時には頼もしさすら感じてしまった。これならCG・映像の作業データを預けても安心。180度完全に水平となるまでディスプレイを開くことができることも、ミーティング時などに重宝しそうだ。
マグネシウム(合金)とアルミニウムを中心に構成された本機。マグネシウムと言えば、車やオートバイの好きな方にはピンと来る素材だが、軽くて丈夫なことは請負だ。アルミニウムは熱伝導も高く、使用時の冷却が期待できる。ただし、今年の夏の異常な暑さの前では、どうしたって熱いものは熱いというのが正直な感想ではあった。機会あれば季節を改めてトライしてみたい。
本体前面(上)と背面(下)。背面が通気口があるだけなのに対して、前面には左右にスピーカーが配置されている他、中央右にはオーディオ入出力端子を各1つづとメディアカードスロットを持つ。また、左側に数種類のLEDも配置されており、ネットワークを感知した際などに色が変わり、状況が確認できる仕組みだ。視覚的に判りやすく、輝度が抑え目に設定されてはいるものの、常時視覚に入ってくるため集中を妨げるかもしれない懸念もある(好みが分かれるところか)。また、個人的に好感を覚えたのが、ヘッドフォン・ラインアウト出力が前面に配置されている点。音楽を聴きながらの作業をすることが多いため、コードが邪魔にならず重宝した。同じくマイク入力も前面にあるため、Skypeなどを行う際に助かるだろう。地味ながら心憎い配慮だ
本体左側面。DisplayPort(最大1,920×1,080)と外部ディスプレイポート(ミニD-sub 15ピン)の2つを備え、出先のプロジェクタの仕様が不明な際にも安心だ。外部ディスプレイポートは最大2,048×1,536まで対応可能なので、筆者は自宅では24インチディスプレイとUSBキーボードを繋いで完全にデスクトップマシン感覚で使用していた。その他、電源コネクタ、USB2.0×1、IEEE1394a×1、Expressカード/54×1、スマートカード×1が配置されている
本体右側面。こちらには、eSATA×1、USB3.0×2、USB2.0×1、ネットワークポート(RJ-45)×1、モデムポート(RJ-11)×1を配置。アップグレードベイ(光学ドライブもしくはセカンダリハードドライブ用)も用意されており、優れた拡張性を持つ。さすがは"モバイルワークステーション"だ
耐久力のあるフルサイズキーボード
堅牢性の高さは筐体だけに止まらない。キーボードも通常の50倍(第三者機関の認証済みだそうだ)の耐久性を持つという「HP DuraKeys」を採用しており、特殊なコーティングを施すことで印字のはがれ・かすれを防止している。またキーボードと本体の間には、米デュポン社が開発した静電・非浸透フィルム「マイラー」を挟みつつ、液体を筐体下に流し落とすドレイン機構になっているので、うっかりコーヒーなどをこぼしてしまっても作業中のデータを保存して、OSを終了させるまでの時間を確保できるという(防水性を保証するものではないので注意)。
個人的な好みによるところが大きいのだが、キータッチはかなり深めに感じた。スイッチを押すような感じでカシャッっと音がするまできっちり押し切る感じだ。しっかりしていると言えばそうだが、深く押しきる感じが続くため、特に小指への負担が大きい。そのため、しばらく使っていると無意識に小指を使うのを避けていることに気がついた(もちろん慣れの問題もあるだろう)。
キーボード全体。操作性を考慮し、タッチパッドに加えキーボード中央にポイントスティックも用意されている。筆者は長年ThinkPadを愛用してきた経験があるのでどうしても比較してしまうが、違和感なく操作することができた。縦横ともにキーピッチ19mmとゆとりがあり、フルサイズキーボードなのでテンキーも備える。数値入力の多いCG作業の際にはとても助かるところだ。また、ディスプレイのベゼル部分には上下に各4個のソフトラバーが配置され、パネルを閉じた際にキーボードや筐体に当たって傷が付かないように配慮されている
付属のACアダプタは「HP スマートACアダプタ」と呼ばれる製品間で仕様を統一したものであり、大半のビジネスノートPCで共通して使用可能である。しかし、サイズがかなり大きいので、持ち歩くことを想定すると多少閉口してしまった。消費電力を平均約35.5W(最大約200W)という大容量を実現するためには仕方のないことだと理解はしているものの、将来的には改善してほしいところだ























