>   >  フォトリアルな人体表現の真髄 ーModelingCafeー(CGWORLD vol.210 表紙メイキング)
フォトリアルな人体表現の真髄 ーModelingCafeー(CGWORLD vol.210 表紙メイキング)

フォトリアルな人体表現の真髄 ーModelingCafeー(CGWORLD vol.210 表紙メイキング)

■MAKING05:レンダリング

『CGWORLD 210号(2月号)』表紙グラフィックメイキング

<A>肌のシェーダもalSurfaceのSSSを使っています。ディフューズの色もここで調整していきます。産毛はalHairを使用し、クローズアップで ディフューズやスペキュラの値を調整していきます。

  • 『CGWORLD 210号(2月号)』表紙グラフィックメイキング
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  • 『CGWORLD 210号(2月号)』表紙グラフィックメイキング
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<B> 肌のMicrostructureもディテールがよくわかるライティングを使って強度を調整していきます。SSSの調整はコントラストの強いライティングを使用し、光と影の境目を見ながら調整します。
<C〜E> HDRIを使用してレンダリング、質感調整をしていきます。大きく写るパーツや視線が集中するところなどは、コントラストを強めてディテールを強調したりする等、重要なところを優先的に調整していきます。

■MAKING06:HDRI

『CGWORLD 210号(2月号)』表紙グラフィックメイキング

HDRIには、街灯のある夜景を使用しました(ロゴスコープの亀村文彦氏に撮影依頼)。街灯は演色性の低いことが難点ですが、暗い場所でのねらったライティングが十二分に再現できました。

■MAKING07:コンポジット

  • 『CGWORLD 210号(2月号)』表紙グラフィックメイキング
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今回はライトごとにパスを出し、NUKEで合成しました。ライトは加法なので、パスごとに光の強度や色を変えることが可能です。ほかにもいくつかパスを出して合成しますが、このときに気をつけることは、どのように奥行き感を出すかということです。そのひとつにカメラから遠くなるほど明るく、近くなるほど暗くするという方法があります。これ以外にも様々な方法がありますが、それらを組み合わせて画像に立体感を加え、色味等を調整し完成です。

■参考資料
【The Wikihuman Project】
【Measurement-Based Synthesis of Facial Microgeometry】
【Arnold for Maya User Guide】
【alShaders】

TEXT_ 一丸敦生(ModelingCafe) 協力:亀村文彦氏(株式会社ロゴスコープ)




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  • 【stuff】
    写真左から 松本龍一 一丸敦生 藤原 司 齋藤隼人(株式会社 ModelingCafe)

    【Information】
    ・株式会社 ModelingCafe
    モデリング、コンセプトデザインに特化したCG会社。専門会社ならではの分業体制により、ジャンルを問わずに制作できるのが強み。現在、スタッフ募集中!
    modelingcafe.co.jp


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  • 【stuff】
    亀村文彦(株式会社ロゴスコープ)

    【Information】
    ・株式会社ロゴスコープ
    映像制作における撮影・編集・VFX・上映に関するワークフロー構築およびコンサルティングを行なっている。シーンリニアワークフローおよびBT.2020規格を土台としたワークフロー構築に取り組んでいる。
    www.facebook.com/Logoscope.Ltd

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