画力を最大限に活かすペンタブレットの機能
--その他で便利になったと思う部分はありますか?
藤本氏--エクスプレスパッドの改良ですね。トラックパッドの位置が変更されたのもとても良いですね。作業中に誤って触れてしまって誤作動を起こすこともなくなりますし。あと、私はもともと各種オペレートをすべてCintiq 21UX上で行なっていて、制作時は右手にペン、左手は筐体の左面に添えるという姿勢をとっています。トラックパッドは筐体の裏でちょうど左手の指先で操作できますし、ファンクションキーは左手の親指を中心に操作するというように、手を大きく移動させることなく行えるのがとても自然なんです。
--多くのデザイナーさんが同様に思っているみたいですよ。
藤本氏--あと、ペンのサイドスイッチや、ファンクションキーには、使用頻度の高いアンドゥやリドゥなどのコマンドを中心に割り当てています。ファンクションキーはボタンの数も増えたので、さらに多くのショートカットをソフトウェアごとに登録して使い分ければ、より洗練した作業が行えると思います。
--ペンタブレットのみでの作業がより行いやすくなったと?
藤本氏--そうですね。カスタマイズ性に富んでいるので、これから使いこなしていけばより生産性は向上すると思 いますね。
--描く作業にもより集中できますね。サイバーコネクトツーさんの作品を見ると、画を描くことに優れたデザイナーさんが非常に多いという印象を受けるのですが、その意味でもCintiq 21UXはもはやマストなアイテムなのかも知れませんね。
藤本氏--定期的にデッサン講義や社内コンペが開催されていて、強制ではないにも関わらず多くのスタッフが参加しています。CGを用いたとしても画を描けるということはデザイナーにとって必要な素養だと言えますし、そうしたトレーニングの成果が映像制作に還元されているのだと思います。そうして養われた画を描ける力をダイレクトに結びつけられるアイテムの1つがこのCintiq 21UXだと思います。やはり、画面に直接描けるからこそ得られる恩恵なのだと思います。
Review 02 タブレット上で完結されるオペレート

右手にペン、左手でエクスプレスパッドを操り、すべてのオペレートをCintiq上で行うという藤本氏。ペンのサイドスイッチや、ファンクションキーには、アンドゥやリドゥなど使用頻度の高いコマンドを中心に割り当て使用しているとのこと。手の動きに無駄がないことで効率向上も大きいが、それ以上に描く作業に集中できることが最大の利点のようだ
Review 03 画力を活かす液晶ペンタブレットの実力


藤本氏の直近の仕事では『NARUTO-ナルト- 疾風伝 ナルティメットストーム2』のアーティスティックフィールドの背景制作を担当。画像から判断できる通り、繊細そのもの。直接液晶画面にペンを走らせたからこそ、ダイレクトに画力を活かすことができた結果と言える
© 岸本斉史 スコット/集英社・テレビ東京・ぴえろ
© 2010 NBGI

Cintiq 21UX
21.3型大画面液晶にダイレクト入力
待望のIntuos4テクノロジーを搭載した、UXGA対応21.3型液晶に直接描画できる液晶ペンタブレット。改良されたエクスプレスパッドは、さらなる作業効率の向上を実現。
価格:オープンプライス
http://cintiq.jp/

Intuos4
新次元の書き味を実現
ON荷重最小1gと2,048レベルの筆圧機能で、限りなく繊細なタッチが可能。進化した操作性とスタイリッシュなデザインを兼ね備えた最新モデル。
価格:オープンプライス
intuos.jp
クリエイティブに役立つサイト reCreate(レクリエイト)
http://recre8.jp/
お問い合わせ先:株式会社ワコム
TEL:0120-056-814