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Unreal Engineを活用した3DCGアニメーション制作を効率化するMaya用プラグイン「PiStage」、発表セミナーレポート

Unreal Engineを活用した3DCGアニメーション制作を効率化するMaya用プラグイン「PiStage」、発表セミナーレポート

<4>Unreal Engineを活用したアニメーション制作事例の紹介

さて、ここからはEPIC Games Japanのセールスマネージャー杉山 明氏による、Unreal Engineを活用したアニメーションの制作事例を紹介していく。

  • 杉山 明氏/EPIC Games Japan セールスマネージャー

Unreal Engineは1998年に登場し、今年で21年目になる。最初はゲームのレベルエディタとして登場したが、現在ではゲーム機のみならず多種多様なプラットフォームに対応している。また最近ではゲーム用途以外にVRやARといったインタラクティブコンテンツ、バーチャルプロダクションでの活用が増えているという。

ゲームレベルエディタだった1998年当時のUnreal Engine

『Fortnite』トレイラー映像の制作事例

『Fortnite』のトレイラーは、ゲームのアセットを流用して制作された映像作品。モーションキャプチャを使ってプリビズをつくり、プリビズができた段階でラフなシーケンスを組んで、フェイシャルや指のアニメーションなどをMayaで制作していくながれをとっている。制作の早い段階からUnreal Engineが採用された。もともとゲームのトレイラー制作なのでゲームの3Dデータが流用できた点が最大の特徴だ。キャラクターに関しては首から下の部分はFBX、頭部は影響を受ける点が多いのでAlembicを使い、体と頭は別々のデータ形式で扱っている。トレイラーはゲームが動く実機上で再生できるコンテンツとしても使われた。

Fortnite Trailer

Fortnite Trailer Pipeline | Unreal Dev Day Montreal 2017 | Unreal Engine

【上】従来型のアニメーション制作パイプライン、【下】Fortnite制作でのリアルタイムレンダリングを中心としたパイプライン

体はFBX、頭はAlembic形式が使われている

<関連記事>
「Fortnite トレイラー制作のリアルタイム パイプライン情報」
www.unrealengine.com/ja/tech-blog/explore-the-real-time-pipeline-behind-fortnite-s-trailer?lang=ja

ジェットスタジオの事例

MayaのデータをFBX経由でUnreal Engineに読み込み、Unreal Engineのシーケンサー上で編集、ライティング、ポストエフェクトを行い、映像制作を完了してしまうジェットスタジオの手法。こちらはUnreal Engine公式サイトに、詳細が紹介されている。

<関連記事>
【連載】第1回:映像制作におけるUE4のためのキャラクターデータ構成(モデリング編)
www.unrealengine.com/ja/blog/ue4-characterdesign-modeling
【連載】第2回:映像制作におけるUE4のためのキャラクターデータ構成(リギング編)
www.unrealengine.com/ja/blog/ue4-rigging
【連載】第3回:映像制作におけるUE4の活用〜マテリアル設計〜
www.unrealengine.com/ja/blog/ue4-material
【連載】第4回:UE4のシーケンサーを使用した映像制作〜ワークフロー編〜
www.unrealengine.com/ja/tech-blog/ue4--sequencer

Digital Dimension『ZAFARI』の事例

Digital DimensionによるフルCGアニメーション『ZAFARI』はもともとプリレンダリングで制作されていた作品だが、Unreal Engineのレンダリングに切り替えることで、1日にチェック用の映像を何回もつくることができるようになった。それまでは1日に2回のテストレンダリングが、Unreal Engineで30分以内に20回も可能になった。これにより修正、変更、試しに映像をつくるなどイテレーションの回数が増えたという。

ZAFARI: Tapping into Unreal Engine for Episodic Animation | Project Spotlight | Unreal Engine

The Mill『Mill Mascot』の事例

イギリスの広告を得意とするプロダクション The Millの、リアルタイム専門チームが制作した事例。

Mill Mascot | Virtual Production System

こちらは様々なキャラクターを動かすことができるシステム。ジェスチャーを感知するセンサーLeapMotionを使って、様々なキャラクターを動かすことができる。事例は、人材募集のCMのモンスターの映像。手づけだと時間がかかるものも多数の映像パターンを短時間で作成できる。髪の毛のシェーダもThe Millで開発されている。

Psyopの事例

広告を得意とするプロダクションPsyopの事例。リアルタイムでキャラクターアニメーションを制作する。Xsensでボディ、顔はFacewareを使ってキャプチャしている。フェイシャルはiPhoneのFaceARに対応しており、デジタルキャプチャのシステムと繋がるので、市販ツールや平易に手に入るものを使って手軽に動かすことができる。

Psyop takes Cricket Wireless's Dusty and Rose into real time | Project Spotlight | Unreal Engine

<関連記事>
「Psyop が UE4 のリアルタイム キャラクターでブランドの好感度を大幅に向上させる」
www.unrealengine.com/ja/spotlights/psyop-generates-huge-brand-love-with-real-time-characters-in-ue4

THE FUTURE GROUPの事例

THE FUTURE GROUPの事例では実写とCGの合成にUnreal Engineを活用している。天気予報の番組で、生放送の中で使われている。画像のキーイングも独自でつくられており、スタジオのカメラトラッキングなども独自に組んだシステムが用いられている。バーチャルスタジオの進化版だ。

The Weather Channel Immersive Mixed Reality Climate Change

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「The Future Group と The Weather Channel がアンリアル エンジンで雷とトルネードを作成」
www.unrealengine.com/ja/spotlights/the-future-group-and-the-weather-channel-create-lightning-and-tornadoes-with-unreal-engine

STARGATE STUDIOの事例

STARGATE STUDIOによるバーチャルプロダクションでの応用事例。ライブ映像のカメラ映像とCGI映像を連動させて合成している。

Virtual production: Stargate Studios creates final pixels on set | Project Spotlight | Unreal Engine

Goodbye KansasとDeep Forest Filmsによる『Troll』の事例

Goodbye KansasDeep Forest Filmsによるデジタルヒューマン+リアルタイムレイトレーシングの『Troll(トロル)』という作品の事例。こちらはGDC 2019で発表された。リアルタイムレンダリングで映画を1本つくるという壮大なプロジェクトで、カスタムシェーダも特別なコードも使用せず、Unreal Engine 4.22の機能のみで制作されている。

『Troll』Unreal Engine 4.22 のレイトレーシングが実現したこれまでにない映画品質ライティング

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「『Troll』 Unreal Engine 4.22 のレイトレーシングが実現したこれまでにない映画品質ライティング」
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<5>PiStageの販売について

最後にPiStageに話を戻し、その販売方法について説明する。PiStagは以下の3つのエディションに分かれており、それぞれライセンス数などが異なるが、機能的には変わらない。

PiStage Standard:サブスクリプションで1年 238,000円 ライセンス数5つまで
PiStage Standard for Education:サブスクリプションで1年 54,000円
PiStage Premiaum:ライセンス数6つ以上の場合、個別見積もり

製品の導入や納期についての相談など、詳細については公式サイトで確認してほしい。また今後は東京のELSAオフィスと名古屋で、定期的にデモが開催されるとのことなので、気になる人は足を運んでみてはいかがだろうか。

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