<STEP 2>人間の足と逆関節をもつ動物とのちがい
続いて、人間のような2足歩行の生物と、馬など逆関節の構造をもった動物との骨格的なちがいを解剖学の観点から見てみます。4足歩行の動物は馬と犬のあいだでもその差異はありますが基本的には「かかと」を上げて、手足の指だけ地面に着いてることになります【A】。馬の場合、地面に着く蹄(ひづめ)は人間の中指にあたります【B】。
人間と馬の骨格のちがいを図示したもの(川崎悟司、『動物の立ちポーズ。』(2007年9月25日付)、オフィシャルブログ「古世界の住人」、ameblo.jp/oldworld/entry-10048600968.html)
馬の身体に骨や筋肉を正確に描き込んだ写真(MP Equine Therapy、「Painted Horse Anatomy」、mpequinetherapy.wordpress.com/resources/painted-anatomy-demonstrations)
このちがいをMaya上で再現してみましょう。その際、【C】のように解剖学の構造に従った位置に膝をもたらしてリグを組んでしまうと、「かかと」が浮いてる状態の動物の足では【D】のようなRollの制御が難しくなります。
そこで、【E】のように人間の足と骨盤の間に肩のような関節(upLeg)がもう1つ付いてる構造にすれば、Rollアニメーションに影響なく、足の制御が行えるようになります。