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ブラウザ上でリッチな3D表現を実現! WebGL最新動向

ブラウザ上でリッチな3D表現を実現! WebGL最新動向

Topic 2 「Sketchfab」と「PlayCanvas」

ポートフォリオサービス「Sketchfab」とゲーム開発&公開可能なクラウド型ゲームエンジン「PlayCanvas」

WebGLを使ったサービスが続々と国内外で登場している中、他を圧倒するほどの急成長をしているのが「Sketchfab」だ。日本でも人気のイラストコミュニケーションサービスの「pixiv」を3DCGに特化させたようなサービスで、ポートフォリオとして自作品をブログやSNSに埋め込んだ状態で共有することができるだけでなく、Pro版にするとプライベートモードで投稿できたり、VRモードにするとスマートフォンを使用して自作モデルをVRとして確認することができる。ボーンアニメーションにも対応しており、モデルを純粋に公開するだけでなく、非常に多機能な編集ツールでモデルを魅力的に盛れるエディタも秀逸な出来だ。料金は、1ファイル200MBまでの容量上限があるProライセンスが月10ドル、1ファイルの上限が500MBまでに増えビューアのカスタマイズや手厚いサポートが付いたBusinessライセンスが月29ドルとなっている。友人を招待すると無料でProライセンスが使える期間限定キャンペーンも実施しているので、3Dアーティストはぜひ試してみてほしい。

多彩な描画オプションで3Dモデルを魅力的に盛る「Sketchfab」



  • フォトグラメトリーで作成された約100万ポリゴンの3Dスキャンモデルをアップロード



  • マテリアルやテクスチャを設定する。物理ベースのマテリアルも選択可能だ


ポストエフェクトも数多く使用できる。Depth of Fieldをかけてみたが、非常に上質な見た目となった



  • WebVR編集モードでは自分自身の大きさや位置を視覚的にわかりやすく設定可能



  • 3Dモデルの任意のポイントに注釈を加えてコメントを記入できる。公開されたデータで注釈を選ぶと、ポイントにズームインする効果が付けられる

※3Dモデルは以下のサイトから入手
threedscans.com/depot-des-sculptures-de-la-ville-de-paris/drameaudesert

Web上に3Dモデルを公開させるだけにとどまらず、なんと本格的な3Dゲームの開発ができてしまうサービスが「PlayCanvas」だ。インディーズゲームを開発するためにUnityUE4などのゲームエンジンを使う人が近年かなり増えているが、「PlayCanvas」はWebブラウザ上で動作できる豊富な機能を備えたオープンソースのクラウド型ゲームエンジンで、イギリスをはじめとする世界各国のユーザーに提供されている。日本国内向けにはGMOクラウド社が販売しており、容量制限が200MBまでの限定ではあるが無料で利用可能だ。個人開発者向けにはPersonalプランが用意されており、月額2,535円で使用できる。モバイルデバイスやハードウェアの進化が著しい昨今、ゲームエンジンデベロッパーもWebGLへの注目度はさらに増しており、ゲーム開発においてのWebGLの需要はますます高まりを見せそうだ。

Webブラウザ上で3Dゲームの開発をするオープンソースゲームエンジン「PlayCanvas」



  • 様々なコンテンツが公開されているExplorer。パブリックなプロジェクトはソースコードやシーンにもアクセスできる



  • PlayCanvasのエディタ画面。直感的な開発がインストール不要ですぐに始められる



  • プロダクトビジュアライゼーションの一例としてBMW i8を車内外から眺められる



  • WebGL 2.0で搭載された様々な機能を数多く使ったデモ「After the Flood」


「WebVR Lab」カードボードやdaydream、HMDデバイス等に対応したPlayCanvas WebVRの技術サンプル

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Topic 3 制作管理システム「Save Point」3Dビューア

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