Topic 3 制作管理システム「Save Point」3Dビューア
膨大な3Dアセットを出先からもWebブラウザで確認できる
日本国内のゲームやアニメーションの開発では、常に膨大な量の3Dアセットの発注と制作管理が付きまとっている。レビューを行うためだけに専用の3DCGソフトを用意し、高スペックなPCがある環境でのみレビューをする方法では、レビュー待ちの時間が日常的に発生してしまう。また、3Dデータのスナップショット画像やターンテーブルの動画では3Dモデルやアニメーションを細部にわたって確認することができないため、結局は実際の3DCGデータを直接閲覧することが必要になってしまい、時間をロスしてしまう。
そこで、ゲーム開発の制作管理のコストを大幅に削減でき、モバイルゲーム開発現場を中心に様々なクリエイティブの現場で重宝されているのが「SavePoint」だ。「SavePoint」を開発販売しているMUGENUPは、近年急速に需要が高まる3DCGデータの品質管理の時間を短縮できる3DビューアをGUNCY'Sと共同開発し販売を開始した。このビューアは、3DCGの制作で非常に多くの場面で使われているMayaと3ds Maxから書き出せる専用のExporterを用いて、3DモデルやアニメーションデータをWebブラウザ上で手軽に確認できるWebGLを使ったサービスである。専用の3Dソフトを使用できないモバイルノートPCであってもインターネットの接続環境だけで軽快に動作可能で、レビュー作業の効率性を飛躍的に高めると評判だ。
このビューアは3Dモデルを360度の自由な角度に回転させて見られるだけでなく、カメラの焦点距離を変更してゆがみ具合を確認できる機能、UV展開モードやワイヤーフレームモード、Mayaから書き出したアニメーション付きのカメラに切り替えられる機能などレビューに必要な便利ツールが豊富で、かゆいところに手が届くサービスとなっている。
3DCGツールの操作感をWebブラウザの中で実現する
Mayaや3ds Maxから簡単にエクスポートできるインターフェイス。ボーンアニメーションやカメラの出力も可能で、Mayaとほとんど変わらない見た目で確認ができる。モデルデータのスクリーンショットをサムネイルにすることも可能だ
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3DデータをSavePointへアップロードした状態。テクスチャ表示はもちろんのこと、ボーンで表示させることや好きな角度にカメラを回転させてモデルデータを確認することもできる。右側のGUIを操作することで様々な見た目の調整が可能だ
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ワイヤーフレームを表示してポリゴンの分割を確認
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Qキーを押すとセパレートバーが表示される。片側は法線状態の確認が可能だ。Altキーを押しながらドラッグするとセパレートバーは移動・回転ができるため、デカールでは確認できない形状の状態を容易に見比べられる
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マテリアルを変更すると光沢のある状態や影の状態も確認可能。下部のタイムスライダで再生スピードやカメラの切り替えもできる