STEP2 ピースのディテーリング
浸食されたようなディテールを追加します。元のピースにノイズをかけた別ネットワークを作成し、ブリーリアンするという手法です。単にノイズフォームさせただけでなく、事前のスムージング具合によって角の落ち方をコントロールすることが可能です。
【1】1つのピースにフォーカスして解説します。
【1-2】まずはVDBfromPolygonでVolumeデータに変換し、スムージングや境界をコントロールしやすいデータにします。
【2】次に、Convert VDBでポリゴンに戻します。このIsovalueの値と次のスムースの値で角の落ち具合をコントロールできます。HoudiniではVolumeをレンダリングやシミュレーションだけでなく、Volumeのもつデータにアクセスできるので、様々なシチュエーションで利用可能です。IsovalueでVolumeが保持する境界を0基準とし、内側にいくほどマイナスの値、外側にいくほどプラスの値が大きくなるといった具合に、データのどの値部分でポリゴンを作成するのか調整することができます。
【3-1】Attribute Blurでスムージングを行います。
【3-2】その上で浸食のキーとなるノイズデフォメーション行います。Mountain SOPを2回使用し、大きいノイズと小さなノイズをミックスします。
【4】このデータの元のジオメトリをBooleanのIntersectで削ることによって、角にディテールの追加ができました。最後に、Normal SOPで元の面の部分と削られた面の部分の法線を調整し完成です。以上のように境界の位置、スムース具合、Mountain SOPにより様々なディテールの表現がコントロール可能です。このような手法が可能になったのは、Houdini 16におけるブーリアン機能の大幅アップデートによるところが大きいです。他の3DCGツールの追随を許さないほど、ブーリアン機能が安定性を得ることができました。他のデフォーマを組み合わせることで様々な表現が実現できるので、ぜひ試してみてください。