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2018年の日本のインディーゲームをとりまく状況

2018年の日本のインディーゲームをとりまく状況

日本のインディーゲーム作例紹介

多くの日本人クリエイターがインディゲームを開発していますが、その中でも本誌の読者層に近い3DCGを活用したタイトルを3つほど紹介します。

01 キャラクターも世界観もかわいいアドベンチャーゲーム
Title : ジラフとアンニカ

『ジラフとアンニカ』はEpic GamesのゲームエンジンUnreal Engine(以下、UE4)で開発されているアドベンチャーゲームです。開発者の「紙パレット」氏は、以前ゲーム開発会社でデザイナー職に就いていたのですが、本作をきっかけに独立しています。Epic Gamesは「Unreal Dev Grants」というコンテストを開催しており、インディーゲームクリエイターに対して最大5万ドルの開発補助金を出しています。本作もその対象作品です。また、パブリッシングはソニー・ミュージックエンタテインメントの「UNTIES」が担当しています。ソニー・ミュージックは音楽の世界で多くのインディーズを発掘してきましたが、UNTIESは新たにインディーゲームのレーベルとして昨年起ち上がったものです。

INFORMATION
開発:atelie mimina(紙パレット)
発売日:2018年(予定)
Platform:PC
www.giraffeandannika.com
©2017 by Kamipallet

02 海産物への愛があふれる格闘ゲーム
Title : カニノケンカ ~Fight Crab~

『カニノケンカ ~Fight Crab~』は、現在開発中の海産物格闘ゲームです。本作はUnityを使って開発されています。クリエイターの「ぬっそ」氏は、大手の開発会社を務めた後に独立し、「海産物になりたい」という己の欲望に忠実なゲーム作品を発表し続けています。この作品のひとつ前に発売された『ACE OF SEAFOOD』は、PCから始まり、Wii U、PS4、Nintendo Switchなどにもリリースされています。なおSwitch版はパブリッシャーを介さず、個人事業主としてセルフパブリッシングで発売しているそうです。本作は日本ゲーム文化振興財団の助成金獲得タイトルでもあります。

INFORMATION
開発:ぬっそ
発売日:2019年(予定)
Platform:PC
www.neoaq.net/games/fightcrab
©2018 Nussoft

03 背景アーティストがつくるウォーキングシミュレータ
Title : NOSTALGIC TRAIN

『NOSTALGIC TRAIN』は、UE4で開発されている小規模作品です。単線電車や田舎駅、小学校などが3DCGで再現されており、日本の田舎を再現した箱庭をゆっくりと歩き回る癒しの作品となっています。開発者は背景アーティストとして活躍している畳部屋氏で、本作はウォーキングシミュレータと呼ばれるジャンルに属します。人気の少ない情景を歩きながら、時折表示されるテキストやちょっとしたアイテムの収集などを通じて、ゲーム世界の物語性を体感するゲームジャンルで、海外でも人気です。

INFORMATION
開発:畳部屋
発売日:発売中
Platform:PC
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