<2>Karma
ルックデヴやライティングの作業効率を上げるビューポートレンダラ
KarmaはLOPsで使用することのできるUSD準拠の高速ビューポートレンダラです。レンダリング用の中間ファイルを用いないため、従来までのビューポートレンダラよりも高速にレンダリング結果を確認することが可能になっています。もともとUSDはレンダリングまで見据えられたフォーマットで、Hydraと呼ばれるビューポートレンダリング用のメカニズムを備えており、KarmaはこのHydraを利用したレンダラとなります。
Karmaはビューポートレンダラなので、ビューの表示を切り替えるだけで簡単に利用可能です。カメラやライト、マテリアルの変更がリアルタイムに反映されるので、ルックデヴやライティング作業の効率化が期待できます。個人ユーザーや小規模スタジオでは、LOPsの導入に利点を見出しにくいかもしれませんが、Karmaの使用は検討の余地があるのではないでしょうか。注意点としては、先に述べたようにKarmaはUSD準拠のレンダラという点です。つまりLOPsでのみ利用可能なレンダラとなります。Karmaは現在CPUベースのIPRレンダラですが、GPUベースのKarmaも今後のバージョンアップで実装予定とのことなので、そちらも今から期待されます。
Karmaによるビューポートレンダリング
Karmaでのレンダリング画面。ビューポートレンダリングなので、作業画面を切り替えてレンダリングを行います。切り替え直後からレンダリングが行われ、レンダリング開始までの時間が非常に短いです
ビュー右上の操作メニューで通常ビューとKarmaの切り替えが行えます。一時的なレンダリングのPauseやRestartも可能です
DisplacementとSSS
KarmaはDisplacementやSSSにも対応
ライトの調整
Solarisでは複数のライトを一括で制御できるのもうれしい点。LightMixa(r LOP)、もしくはLight Mixarペインを用いることで、それが可能です。画像は、LightMixarの制御画面。これらで行われたライトの調整もKarmaにすぐに反映されます