>   >  『攻殻機動隊 SAC_2045』フル3Dとなって再結集された2045年の公安9課 - No.1 - 草薙素子篇
『攻殻機動隊 SAC_2045』フル3Dとなって再結集された2045年の公安9課 - No.1 - 草薙素子篇

『攻殻機動隊 SAC_2045』フル3Dとなって再結集された2045年の公安9課 - No.1 - 草薙素子篇

2017年にデザイン着手し、2019年に完成したフル3Dの草薙素子

本作のCG制作は、SOLA DIGITAL ARTSが主導しており、一時期は『ULTRAMAN』の制作と併行して進められた。シーズン1に参加したスタッフは約180名で、同社の社内スタッフ(約100名)と、フリーランスや協力会社の社外スタッフ(約80名)という内訳になっている。

同社のChief Content Officerを担う荒牧監督は、映画『APPLESEED』(2004)を皮切りに、精力的にフル3D作品の可能性を探ってきた。本作のスタッフには、そんな荒牧監督の作品制作を長年支えてきたメンバーが数多く含まれている。


  • 田崎真允氏(モデリングスーパーバイザー)
  • 例えば、田崎真允氏(モデリングスーパーバイザー)と荒牧監督の出会いは『EX MACHINA』(2007)にまでさかのぼる。「本作は群像劇なので、『ULTRAMAN』以上に登場人物が多いのに加え、モブ、プロップ、背景も大量です。それらを短い期間で、効率良く制作・管理できる体制づくりが最初の課題でした」(田崎氏)。


そこで草薙素子の制作とメインキャラクターのチェックは松重宏美氏(3Dキャラクタースーパーバイザー)が担い、そのほかのアセットは田崎氏が管理するという体制が採られた。

▲【左】松重氏が2018年3月に作成した素子の初期モデル。「石川社長にお見せしたら、すごく良い反応でした」(荒牧監督)/【右】2018年5月時点のモデル。顔の形状はほぼ完成しているが、髪の形状はその後も試行錯誤が続いた。この時点ではラインが入っておらず、ルックはかなりちがう


▲2019年5月に完成したモデル


©士郎正宗・Production I.G/講談社・攻殻機動隊2045製作委員会 | ©Shirow Masamune, Production I.G/KODANSHA/GITS2045

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