3.Kynapse 2013
Kynapse 2013 は、パスファインディングもしくは空間認識を使用したローレベルの AI システムだ。すでに 100 タイトル以上で利用されている実績のあるミドルウェアだ。2013 では、キャラクターの移動範囲などを設定したパスや空間設定が、他のシミュレーションの結果に応じて、動的に変化していく Dynamic Graph Update の機能や、生成範囲を任意に設定することができるナビゲーションメッシュの生成処理の高速化、生成されたナビゲーションメッシュをランタイムで再生して、リアルタイムで確認することができるビジュアルデバッガのサポートなど、全体的に処理の高速化、作業の効率化を主眼に置いたアップデートとなっている。
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Kynapse 2013 を使ってキャラクターを広範囲で動かしている状態
Autodesk Kynapse Material Terrain Type
Autodesk Kynapse Path Data Genaration
Autodesk Kynapse Intgegration into Ureal Engine3
4.Cognition 2013
Cognition 2013 は、ハイレベル AI 用のビジュアルプログラミングシステムだ。様々なビヘイビアのブロックを繋ぎながらツリー構造を作成しながら、キャラクタの挙動を設定していく。ビヘイビアのブロックには、条件文や各種設定を入れることができ、アニメーションとの連携なども設定することが可能だ。各ノードに関しては Unreal Script や C++で独自のノードを作成して組み込むこともできる。動きの確認には UNREAL ENGINE を使用してリアルタイムでデバッグが可能になっている。 ボスキャラやノンプレイヤーキャラクターの挙動を設定する時に利用されるツールとなっている。
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Cognition 2013
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Cognition 2013 の挙動設定画面
5.Population 2013
Population 2013 は、ゲーム内に登場する遠景用の大量のエキストラモデルの動きを設定するためのミドルウェアだ。街中のような背景の中で動き回るデジタルエキストラに対して、徘徊行動や衝突回避運動などを設定していくことが可能だ。これらの動きは、搭載されたFlowシステムによって簡単に動きの設定を行うことができるようになっている。行動の始点と終点を設定するだけで、設定した方向に逃げるなどの動きも簡単にシミュレーションさせることができる。Flowの設定は UREAL ENGINE を使って直感的に操作が行えるようになっている。非常にローコストでありながら存在間のあるAIシステムを構築することが可能なツールだ。
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Population 2013を使ってステージに存在するエキストラキャラクターを動かしている