>   >  ドローン元年となるか!国内外のドローンが集結!日本初!民生用ドローンイベント「Japan Drone 2016」イベントレポート
ドローン元年となるか!国内外のドローンが集結!<br>日本初!民生用ドローンイベント「Japan Drone 2016」イベントレポート

ドローン元年となるか!国内外のドローンが集結!
日本初!民生用ドローンイベント「Japan Drone 2016」イベントレポート

<2>ホビー用途から本格撮影機材まで、高コスパで攻勢をかける外国勢

ドローン先進国の中国勢で、もっとも目立った展示を行っていたのは、「CP+ 2016」では1コマブースに地味な展示をしていたAUTELだ。米軍のオスプレイのように離発着時に翼の向きを変え、垂直離発着が可能な航空機タイプのドローンをモニュメントのように配し、周囲に普及価格帯の製品を展示していた。

同社の普及機、「X-Star」シリーズには、アクションカメラ「Go Pro」を搭載できる「X-Star Go」からDJIの「PHANTOM 3」と競合する、専用カメラ搭載の「X-Star」、「X-Star Premium」の3機種がラインナップされている。「X-Star」、「X-Star Premium」は、DJIの「PHANTOM 3 Professional」同様、4K UHD30fps撮影可能なSony Exmor Rイメージセンサーを備えたカメラユニットを搭載する。

機体制御性能は、カタログスペックから、うかがい知ることはできないが、しっかりとした3軸ジンバルが搭載されており、「X-Star」は「PHANTOM 3 Standard」と同等かそれ以上、「X-Star Premium」は「PHANTOM 3 Professional」同等の性能が期待できる。

AUTEL製品は、何と言っても価格が安いのが魅力だと感じるのだが、その価格をすでにそれぞれ100USドル値下げしたという。わずか1ヶ月ほどでこれら3機種の価格は、499USドル、699USドル、899USドルに改定されていた。このあたりの思い切った価格訴求ができるのは、やはり相応の販売数が見込まれ、製造コストが安い中国製品といったところか。

「CP+ 2016」のときにも見かけたスタッフに聞いてみると、まだ日本でのビジネスパートナーは見つかっていないとのことだった。今回は、ブースの規模、出展内容の充実、日本語の話せるスタッフのアテンドと、日本進出の本気度をうかがわせる展示であったため、いい商談ができたのではないだろうか。

  • ▲AUTELブースの模様。AUTEL公式サイト:http://www.autelrobotics.com/

  • ▲クアッドコプター最上位機種の「X-Star Premium」はDJIの「PHANTOM 3 Professional」より安い

AUTELと同様、大きなブースを構え、比較的大型の高級機を中心に展示を行っていたのは、Yuneecだ。

同社イチオシの機体は、「Tornado H920」で、ジンバルに「GB603」というタイプを選択すると、パナソニックのマイクロフォーサーズ規格ミラーレス一眼「Lumix GH4」が搭載できる。ズームが必要なら、「Lumix GH4」同等のカメラユニット一体型のジンバル「CGO4」を導入すれば、3倍までの光学ズームをドローン側からコントロールすることもできる。

Yuneecの日本代理店SDCの販売価格は、ジンバル「GB603」のタイプで453,600円と、買う側にとって非常にコストパフォーマンスの良い設定がなされている。ただし、SDCによると、「Tornado H920」は映像のダウンリンクに5.8GHz帯のWi-Fiを使用しており、現時点の日本の法令では、屋外で無免許では利用できないので注意が必要とのことだった。

5.8GHz帯の屋外利用には、アマチュア無線技士資格の取得、無線局開設の申請、いわゆる「技適マーク」付きの機材の使用と、いくつかのハードルがあるため、SDCの言うとおりドローンの運用には、細心の注意が必要だ。これは、Yuneecのドローン「Tornado H920」に限ったことではなく、アメリカでは5.8GHz帯の屋外利用について規制がないことから、海外製のドローンで5.8GHz帯を使用しているものは少なくない。また、2.4GHzであっても電波強度が問題となることもあり、日本の法令上は、外国人の携帯電話のローミング利用といった一部の例外を除いて「技適マーク」のない機器を使用すること自体認められていないのが現状だ。

総務省は、今夏にも2.4GHz帯と5.7GHz帯をドローン運用に割り当てる規制緩和を予定しているが、規制緩和後も産業用ドローンの運用には無線局免許が必要で、メーカーの「技適マーク」取得も必要なことには変わりない。事故が起こってから知らなかったでは済まされない。知らぬ間に法令違反を起こさないために、くれぐれも注意したい。

もう少し、お手頃な機種として、Yuneecは「Typhoon Q500 4K」もアピールしていた。4K30fpsのUHDや1080p/120fpsのハイスピードスローモーション撮影など、後述するDJIの新機種「PHANTOM 4」搭載のカメラと同等の性能を有していると思われ、ドローンから取り外したカメラを搭載できるハンディタイプのスタビライザーを同梱するのがユニークだ。こちらの日本販売価格は159,840円と、「PHANTOM 4」と十分に競合できる。ただし、本機も「Tornado H920」同様、5.8GHz帯のWi-Fiを使用しているため、運用には注意が必要だ。

▲Yuneecブースの模様。Yuneec公式サイト:http://www.yuneec.com/

  • ▲Yuneecの高級機「Tornado H920」。DJIの「Inspire 1 PRO/RAW」と競合するモデルといえるだろう

  • ▲「Typhoon Q500 4K」は、同じくDJIの新機種「PHANTOM 4」と競合するモデル

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ドローン業界の雄DJIと韓国製の競技用ドローンも出展

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