>   >  ntnyの妙技が光る!『BREETSCHLAG(ブレットシュラーク)』ヒロイン・華月せいらの3DCGキャラクター化
ntnyの妙技が光る!『BREETSCHLAG(ブレットシュラーク)』ヒロイン・華月せいらの3DCGキャラクター化

ntnyの妙技が光る!『BREETSCHLAG(ブレットシュラーク)』ヒロイン・華月せいらの3DCGキャラクター化

STEP 03:ボディの作成

ntnyの手による、華月せいらの3DCG化

<A> このせいらというキャラクター、なかなかどうして体型が読みにくい。というわけでイラストとのにらめっこ第2ラウンドだ。14歳ということ、そしてパッと見の印象で最初はわりと子供体型なのかと思ったら、意外とグラマラスであることがわかる(まったく、近頃の中学生ときたらケシカラン)。

ntnyの手による、華月せいらの3DCG化

<B> プロポーションバランスをとるために作った、せいらのベースモデル。今回は映像用途なのでサブディビジョン前提、四角面のみで構成していく。この辺は藤真さんの描くイラストが一般的な肉付きの体型であったことが幸いして、動画工房さんとのやりとりもスムーズだった。

ntnyの手による、華月せいらの3DCG化

<C> うむ、なかなかカワイイではないか。さすがアニメ制作会社のキャラクターというべきか、余計なものがなく実に動かしやすい。すでにお気づきだと思うが、今回は瞳をボーンで制御する手法を採っており、ハイライト等もオブジェクトとして設置してある。アニメ系だと見映えがするが、やはりこれもPBRや3Dプリンティングには不向きな様式であるため、後々いろいろな表現を試すといったことは難しい作り方である(注意されたし)。

<Column2:スリーサイズなんて意味がない>

ntnyさんは、キャラクターデザインをする際にスリーサイズを決めないし、モデリングするときも聞かない。理由はいたって単純、そんなもの知ったところで何の役にも立たないからだ。当たり前だけど3Dモデルは距離を測れる。ということはスリーサイズだって指定された数値の通りにすることは造作もない。しかし、その結果はお察しのとおり。こんなものは思春期の少年にロマンを与えるだけの数字である。自分が見た物を信じろ!それ以上の物はそこには存在しない!

STEP 04:セットアップ

ntnyの手による、華月せいらの3DCG化

<A> 改めて3ds Maxでモデルを読み込み、リギングを行なっていく(リグはBipedとねじれボーンを使用)。今回はコンテにはじまり、モデリングからアニメーションまで自分がやることになっていたので最も使い慣れているツールを選択した。使い慣れているツールを選択することの最大のメリットは「最悪どうにでもできる」の一点に尽きる。

ntnyの手による、華月せいらの3DCG化

<B> セットアップ作業については、FlightUNITの大坪(貝汁)氏に協力をお願いした。特に専用リグを使っているわけではなく、特性を理解しているBipedでのセットアップである。何かと不便さもあるBipedだが所詮はただのリグ。特性さえ把握していればどうとでもなる(何より個人的にはシノプティックがネット上に豊富に公開されているのでアニメーション制作が手軽に行えることがBipedの気に入っているところ)。万能は求めない。アプ ローチとしての最適解とそこへたどり着くまでの時間が短いことが大事だ。それはすなわちトライ&エラーの高速化にもつながる。

ntnyの手による、華月せいらの3DCG化

<C> 基本セットとして必要であろう表情パターンを作り、ひとまずそれで各カットを作っていく。作業過程で必要に応じて任意のアングルでスクリーンショットを撮り、そのカット用の 表情を作成する。

ntnyの手による、華月せいらの3DCG化

  • ntnyの手による、華月せいらの3DCG化
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<D> 表情パターンの例。うむ、どこから見てもカワイイな。

<Column3:3DCG哲学>

自分の場合は、TA/Technical Artistとしてのスキルよりもモデラーとしてのスキルの方が高いので、表情制御は全てモーフや切り替えで対応させることが多い。これは「どんな顔にもできるひとつのモデル」よりも「カットごとに最適な顔をさせるモデル」という哲学によるものである。面白いのはこの部分は極めて明確に派閥が分かれるということ。例えば自分の場合は「ポイントの変形では最適な画を得られない」と考えるので、「最適な画を求めるならば専用のメッシュをカットごとに作成する」という方法を採る。

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STEP 05:コンテ割りとショットワーク