<3>映像産業におけるクラウド化
映像の高解像度化でファイルサイズが増大していくと、クラウドの重要性が増してくる。初期投資がかからず、使用したサーバーの容量だけ利用料が発生するので、自由かつ柔軟にリソースを調達し、活用することができるのだ。
サーバ容量のみならず、システムのライセンスを従量課金で提供したり、サービスを共有化、最適化する、など可能性は広い。
エレメンタルテクノロジーズのセッションより。(左)AWSを用いたクラウド上での作業イメージ/(右)ポストプロダクション業務における導入メリットを図示したもの
大量の映像データのアップロードは負荷も大きくなるが、高速転送ファイルのほか、専用ネットワークを提供したり、オフラインでディスクそのものを運搬するなど様々な手段が講じられている。
映像コンテンツはユーザーが時と場所とデバイスを選ばずに利用できるマルチユースが一層求められる。IP化と合わせてクラウドでデータソースやシステムに柔軟性と汎用性を持たせる工夫は今後より重要となり、進化していくと思われる。
AWSを用いたライブ配信サービスのイメージ
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360度カメラで撮影した画像を正距円筒図法により二次元に投影して編集・修正(アドビ システムズによるAdobe Creative Cloud次期アップデートとUltra HDワークフローに関するセッションより)
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インテルのブースで配布されていたVR体験キット
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リアルタイムのメディア制作向けストレージ・ソリューション「Avid NEXIS」
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「Blackmagic Duplicator 4K」。映像ファイルを最大25枚のSDカードにオープンファイルフォーマットでまとめてコピーできる。コンサートや発表会などのライブ映像を当日販売・配布といった形での利用が見込まれる
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After NAB Show -Tokyo 2016-
日程:2016年5月19日(木)・20日(金)
入場:無料(登録制)
場所:東京・秋葉原「UDX」
主催:NAB日本代表事務所(映像新聞社)、一般社団法人日本エレクトロニクスショー協会
後援:National Association of Broadcasters(全米放送協会)
公式サイト