>   >  妥協しないと死!? カワイイキャラだけで生きぬくウサギ王の生き残り術~「CGWORLD 2017 クリエイティブカンファレンス」(3)~
妥協しないと死!? カワイイキャラだけで生きぬくウサギ王の生き残り術~「CGWORLD 2017 クリエイティブカンファレンス」(3)~

妥協しないと死!? カワイイキャラだけで生きぬくウサギ王の生き残り術~「CGWORLD 2017 クリエイティブカンファレンス」(3)~

<2>「使えるものは何でも使い、どんどんつくる」業界で生き残っていくための仕事術


『がんばれ!ルルロロ』のメイキング画像。「シンプルなつくりで、難しいことはしていません」(うもと氏)
©BANDAI/ルルロロ製作委員会

近年のウサギ王の仕事としては、2013年から続くショートアニメ『がんばれ!ルルロロ』のほか、2015年から制作しているショートアニメ『ラララ ララちゃん』などがある。この『ラララ ララちゃん』は監督をウサギ王が、IKIF+PiconaSpooky graphicケイカFlyingship Studioが各話制作演出を担当し、10月からは第3シリーズがキッズステーションではじまっている。

『ラララ ララちゃん★ウチュ~にムチュ~★』トレーラー映像

「ウチがメインで使ってるLightWaveの代理店にいた方が、ララちゃんを展開してるイオンファンタジーさまを紹介してくれました。キャラクターをブランディングしたいというオーダーだったのですが、まずイオンファンタジーさんに笑ってもらいたいと思い、"ララちゃん自身が変わりたい"と訴えるマンガを描いてプレゼンしたんです。キャラクターごとの性格付けを明確にして、ララちゃんの世界をまるっとお任せくださいと伝えました」(うもと氏)。

ほかにも、2015年に制作された全4話のショートアニメ『ふなっしーとゆかいな兄弟』のメイキングについても紹介された。「第2話では、ロボごろー二号機が3DCGで制作されてます。腕利きの渡辺哲也氏に依頼したら、夜、頼んで朝にはもう上がってきた(笑)。このロボが登場する場面では、ロボごろー2号機に合わせていたピントを手前に動かし、カメラをパン・ダウンさせています。下にいるキャラ達は左右に揺らしているだけですね」(うもと氏)。キャラクターについている葉っぱを揺らす時などには、うもと氏が「めっちゃ使えます」と語るAfter EffectsのプラグインRubberize It!AutoSwayを使用しているという。

『ふなっしーとゆかいな兄弟』第2話。ロボごろー2号機は2分7秒から登場
©ふなっしー


ロボごろー2号機、登場シーンのメイキングより
©ふなっしー

うもと氏は、ウサギ王がこれまでの仕事で会得した"生き残り術"について「『ふなっしー』の時は、2分半の映像を2週間でつくる必要がありました。だからAfter Effectsのプラグインだけじゃなくて、素材集や手持ちの素材はどんどん使っていきました。それに、上手い人にも助けてもらった。それだけすれば、大体のことは切り抜けられます」と語った。また最後に「ファイル名に2バイト文字は使わない」、「オブジェクト・ボーン・マテリアルにも名前をつける」、「上書き保存禁止」など、仕事上、注意している点を付け加え、セッションを終えた。



  • 「CGWORLD 2017 クリエイティブカンファレンス」
    参加費:無料 ※事前登録制
    開催日:2017年11月5日(日)
    場所:文京学院大学 本郷キャンパス(東京都文京区向丘1-19-1)
    主催:ボーンデジタル、文京学院大学 コンテンツ多言語知財化センター
    機材協力:マウスコンピューター、TSUKUMO(ツクモ)
    cgworld.jp/special/cgwcc2017

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