>   >  Mayaで使えるレンダラはどれ? V-Ray、Arnold、OctaneRender、Redshiftを徹底比較!!
Mayaで使えるレンダラはどれ? V-Ray、Arnold、OctaneRender、Redshiftを徹底比較!!

Mayaで使えるレンダラはどれ? V-Ray、Arnold、OctaneRender、Redshiftを徹底比較!!

EXTRA TEST
Mayaの各機能を正しくレンダリングできるか

Mayaの全てをレンダリングできるか!
レンダラの検証というとポリゴンシーンで行われることがほとんどだが、Mayaには様々な新機能やエフェクトなどがある。Mayaのプラグインというのならば、それらを正しくレンダリングできるかどうかを最後にテストしてみた。

設定のポイント

テストシーン詳細
● NURBSサーフェス+ビューポート
  サブディビジョンを使用した状態のポリゴン
● ヘア
● Fluidを用いた煙
● OpenVDBによるボリュームデータ
● Bifrostによる流体+Foamによる泡
● XGenによるプロシージャル形状

レンダリング設定
Case 01と同じ

レンダリング結果

レンダリングサイズ:640×540

NURBS+ビューポート サブディビジョン



  • V-Ray



  • Arnold



  • OctaneRender



  • Redshift

ヘア



  • V-Ray



  • Arnold



  • OctaneRender



  • Redshift

Fluid



  • V-Ray



  • Arnold



  • OctaneRender



  • Redshift

OpenVDB



  • V-Ray



  • Arnold



  • OctaneRender



  • Redshift

Bifrost+Foam



  • V-Ray



  • Arnold



  • OctaneRender



  • Redshift

XGen



  • V-Ray



  • Arnold



  • OctaneRender



  • Redshift

検証結果

表にまとめると結果は下のようになった。▲について記述すると、Octaneは専用のヘアシェーダをもっていないため、Mixマテリアルでそれっぽいものをつくる必要がある。またRedshiftはXGenに対応しているとあるが、レンダリング結果はかなり異なったものとなった。Maya対応レンダラは数多いが、詳細に検証してみると今回のOctaneとRedshiftはまだまだ対応できていない機能がある。これからの改良に期待するか、あるいは静止画用途に限定して使用しても良いかもしれない。

正しくレンダリングできているか


検証を終えて

総合評価(10段階)


今回の検証ではGPUレンダラのスピードがどれほどのものかという点に期待をもたれた方も多いと思うが、検証に使用したハードではそこまでの性能差が出せなかった点が残念だ。その点についてだけはこちらのPR記事で検証しているので参考にしてほしい。しかしながら、比較的軽いシンプルなシーンではGPUレンダラの速さを体感できたし、カタログに使われるような物撮りシチュエーションでは、一定水準のハードを揃えることができれば威力をいかんなく発揮できると思われる。

RedshiftはV-Rayの機能をそのままGPU対応にしたかのようなレンダラと言える。そのため設定がV-Rayよりさらに複雑でレンダリングマニア向けだが、設定がピタッとはまった際にはGPUのパワーを活かした超高速レンダリングが可能。Octaneはパストレーサーとして設定がシンプルで扱いやすいが、Mayaへの対応力という点ではまだまだ足りていないと感じる。Octaneはプラグインレンダラとしての使い方より、スタンドアロンレンダラとして使う方が良いだろう。

mental rayに替わって搭載されたArnoldは、売り文句の通りシンプルな設定で、Mayaへの対応力もV-Rayと比べても非常に高い。さらに重いシーンでも問題なくレンダリングが可能ということは、この先より複雑になる映像制作の強い味方となるだろう。



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    第1特集:最新レンダラ徹底比較
    第2特集:デジタル作画 最新動向

    定価:1,512円(税込)
    判型:A4ワイド
    総ページ数:144
    発売日:2017年3月10日
    ASIN:B01MSB5L7Y

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