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<『ORDINAL STRATA -オーディナル ストラータ』特別連載>第一回:キーパーソン3人が語るPV誕生秘話

<『ORDINAL STRATA -オーディナル ストラータ』特別連載>第一回:キーパーソン3人が語るPV誕生秘話

PVの企画はどのように誕生したのですか?

斎藤:イベントシーンを見せていただいたときにまず目に留まったのがキャラクターで、その魅力に惹かれていきました。社内で映画やアニメの案件が多い中、他のプロジェクトチームのアニメーターからも『オデスト』に挑戦したいという声が上がっていましたね。そうした中で自主的にフィギュアルックの3Dモデルを起こして完成したビジュアルを高木さんにお見せしたところ、マーベラスさんへプレゼンする機会をつくっていただきました。大きく展開できたらいいですね、という話になったんですけど、そこからゲームの制作が忙しくなって、企画は止まってしまっていました。でも、その間も高木さんは諦めないでいてくれて......。

高木:東京ゲームショウが近づいた頃にプロモーションの担当者が替わり、そのタイミングでまた話を進めることができました。

斎藤:そこで二度目の機会をいただき、『オデスト』に参加していた社内スタッフがアニメーションを付けてくれて、せっかくだから見せてみようよと、今度は試作したムービーをお見せしました。

高木:社内とフジゲームスさんを交えた会議でそのムービーを見てもらい「PVをつくりませんか?」と話したら「すごく良いじゃん」となったんです。

斎藤:動かしたことによる効果がすごくあったんだなと感じましたね。このままやろうという話になって社内で盛り上がっていきました。実写合成のテストも社内で進めて......めっちゃ 楽しんでいるでしょ?(笑)

Visual


高木氏へのプレゼンのために制作され、高木氏のデスクトップも飾ったというStudioGOONEYS発案のビジュアル。StudioGOONEYS内で自発的に制作された。"仕事の合間に楽しくやれる範囲でつくる"ということで、メインキャラクター2体に絞られている。3Dのキャラクターがまるで現実世界にいるかのように実写背景と合成され、同じくStudioGOONEYSが制作を担当した『オデスト』のタイトルロゴと合わせた画に仕上げられた。マーベラス社内でも、実際にフィギュアをつくったのかと思われたという話も頷けるクオリティである。これがPV制作へとつながる、まさに最初の一歩となった

高木:PVの作成が決まって、今回の作品はドラマチックなお話を推してもらいたいので、カッコ良く見せてほしいとお願いしました。けっこうギリギリまでつくってもらいましたね。

斎藤:ゲーム紹介ムービーの作成自体は決まっていたので、それを頭において紹介ムービーにつながるようにPVをつくっていきました。PVでもゲーム内ムービーでもそうですけど、キャラクターのかわいさや日本のキャラクターデザインの魅力をグローバルに認めてもらいたいという想いをもっていたんです。ピクサー系のような目のサイズ感とか、おでこが広くて眉が動くとか......動かすための整合性がとれたキャラクターデザインは、どうしても同じ方向になっていきます。それはひとつの完成されたデザインかもしれないけど、僕らは日本のデザインを魅力的に動かしたいと挑戦しました。そう思わせてくれるキャラクターデザインですね。

あんべ:ありがたいです。喋らない主人公にもかわいい動きがついて、存在感が濃くなっていました(嬉)。

高木:ゲーム内でも主人公は好き勝手にカツサンドを食べたり、自由に動いたりしています。悩みは3Dで動かしているので、2Dのイラストを担当しているあんべさん泣かせになるのかなと......(笑)。

あんべ:3Dが前提だったので、シンプルなシルエットでも動いたときに見映えがすることを意識しました。だから、動かしてもらった方がありがたいな。PVは誰が観ても「おお!」となると思います。ゲームに接することがない人でも、それこそピクサーのアニメが好きな人でも楽しめるものになっていると感動しました。

高木:ゲームの枠だけでなく、こういうこともできるんだという可能性がPVの数秒の中で感じられるのがすごく良かったです。ゲーム内ムービーでも、見せ方の難しい縦画面にも関わらず、良いものをつくってくれました。とてもよく動くので「物語を見ていても楽しい」、「かわいい」との声をいただいていて、想いが現実のものになりました。

斎藤:このルックでフルCGアニメをやりたいです(笑)。

あんべ:短編でも東京ゲームショウのクオリティで見てみたいな(笑)。

高木:真面目に提案してみたいです。ゲームをつくって終わりではなくて、今後もいろいろと展開したいですね。

斎藤:それに日本はマーチャンダイジングの国だから、グッズもよく売れます。ほかにもCGWORLD.jpでのモデル配布(※下記参照)なんていう企画も実現できたら良いですね。

あんべ:ゲームを盛り上げるのは大前提で、そこから先にも広がっていくと面白いですね。

高木:ゲームとしても、その先の展開としても、これから育っていく作品なので、ぜひ『オデスト』を遊んでください!

以上、座談会の模様をお伝えした。3人は同世代ということもあり、『オデスト』というひとつのストーリーに生きる「仲間」のような関係だという。今回の座談会でも和気あいあいとした雰囲気の中、各々の苦労やこの先の展望を話す姿が印象的だった。

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