>   >  「Saya」を支えるTELYUKAの3つの愛/「とびきりの夢づくり職人をめざして~ガラテアサーカス株式会社」(Autodesk University Japan 2018)
「Saya」を支えるTELYUKAの3つの愛/「とびきりの夢づくり職人をめざして~ガラテアサーカス株式会社」(Autodesk University Japan 2018)

「Saya」を支えるTELYUKAの3つの愛/「とびきりの夢づくり職人をめざして~ガラテアサーカス株式会社」(Autodesk University Japan 2018)

<3>TELYUKAが考えるワークフロー、そして作品づくりとは

そもそも「ワークフロー」は、「つくり方」や「制作手法」というような言葉として使われているが、「反復可能」であること、誰が行なっても同じような結果になるように考慮することが重要だとTELYUKAは考えている。最近では分業化が進んでおり3DCGと言ってもモデラー、コンポジターなどそれぞれのスペシャリティをもった人で分業する場合が多く、大規模なプロジェクトほど、関わる人たちそれぞれの考えが存在する。

ちなみにTELYUKAでは、石川晃之氏がワークフローを考え、石川友香氏がそれを実行している。3DCGの場合、様々なツールがあり、表現ひとつとっても人それぞれの方法があるため、TELYUKAならではのワークフロー、ツールの組み合わせを使ってどう表現していくかが日々模索されている。ワークフローを考えること自体が「つくる」楽しみにつながっているのだ。


TELYUKAにおけるワークフローの成り立ち


解説に使われた作品例

作品のアイデアについては、作業をしていないときの方が浮かんでくる場合が多いと言う。PCの前に座っているときはすでに考えたものを実行するため手を動かすことがほとんどで、掃除をしたり、家事をしたり、何気ない普段の会話がヒントになることがあるという。

「みなさんの想像力を刺激し続けていきたい」と言うTELYUKAの2人。以前、話題になったMRヘッドセット「Magic Leap」のデモ動画を観た際に、改めて映像の力強さと夢を魅せることができるのではと感じ、自分たちも「夢をつくる職人」を目指せるのではないかと思ったと言う。Sayaの動画の作成は無理だと言われることもあったが、Sayaプロジェクトの存在が「未来の世界を実現できるんだ」という可能性を示すことができたのではないかと語る。

TELYUKAが刺激を受けたMagic Leapのデモ映像:Magic Leap Virtual Reality - Behold The Future

<4>3つの愛と、これからの願い

最後に語られたのは、TELYUKAの2人にとって大切な"3つの愛"について。1つめは"CGへの愛"。ハードウェアとソフトウェアの進化はとても早く、TELYUKAはこれらのテクノロジーを支える人々へ最大限の感謝を捧げているという。2つめは"制作物への愛"。TELYUKAの2人は2015年から、仕事を断ってまでSayaの制作を続けてきた。自分たちが生み出したものが評価されることで、どれほど人生が豊かになるか。それはお金では買うことのできない体験だという。たとえ恵まれない環境にあっても、自分たちを鼓舞する情熱や意志は自分の中に存在する。そういった思いを引き出せれば、それを才能や努力に発展させることができるのだと語る。

そして3つめは"人々への愛"。作品を見てそこに込めた愛を感じてほしいと考えているが、なかなか難しいことだともいう。作品に何を込めれば良いのか......答えはないが、作品を通じて愛を感じてほしい。それこそが重要だとTELYUKAは考える。

最後に「この3つの愛でSayaを支えています。そしてほかにも体力、精神的な強さ、健康が大切。Sayaのようにインディーズ的な活動をしていても手を差し伸べてくれる人はたくさんいるので、それを勇気に変えていってほしいです。同士が増えることを願っています」と締めくくられ、講演は終了した。

これからSayaがどのように成長し、私たちにどんな未来を見せてくれるのか。今後の展開がますます楽しみとなる講演であった。


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