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デル・テクノロジーズ主催  VFXコンテスト「ステイホームVFX」結果発表!

デル・テクノロジーズ主催  VFXコンテスト「ステイホームVFX」結果発表!

学生部門・努力賞:『手紙』

鮑涵さん(日本電子専門学校)

●審査員コメント 抜粋

DNEG/竹本宏樹(Senior Environment Generalist TD)】
清楚な雰囲気がとても良かったと思います。トラッキングも 、ライティングもマッチしており綺麗にまとまっていたと思います。 欲をいえば、植物の成長過程の尺を2カットに伸ばすことで、 "コロナにまけるな"というメッセージを もっと際立たせられたのではと思いました。

東北新社/中島信也(CMディレクター)】
シンプルで短いけどちゃんと伝わる技術を感じる

StealthWorks./米岡馨(代表取締役・FXスーパーバイザー)】
ライティングの馴染みもよく違和感なく見れた。手紙から現れる本物の植物は自粛疲れしている人への優しさを具現化していて見ていて温かい気持ちになる。

トランジスタ・スタジオ/秋元純一(取締役副社長)】
マッチムーブも色味も頑張っていると思います。実写とうまく馴染んでいて、そこまでの違和感は感じません。ただ、カット構成には少し疑問もあって、同等のサイズと構図でカットを分ける位なら、敢えて一連だったほうが良かったと思います。花が咲く雰囲気も非常にいいと思いますが、もっと手紙を囲むように、周りにも発生してくれると、ストーリー的には豪華かなと感じました。技術力は十分に高いものを持っていると感じますので、是非構図や構成などの組み立てにも取り組んでみてください。

学生部門・努力賞:『FOOD PRINTER』

赤塚麻結さん(日本電子専門学校)

●審査員コメント 抜粋

Pixar Animation Studios/成田裕明(Lead Technical Director, Effects)】
本当にあればいいなと思わせる夢のある作品だと思います。書いたものがそのまま浮き出てくるというファンタジーではなく、プリンターを使って料理を作り出す近未来的なコンセプトがとても良かったです。出てきた料理も美味しそうにシェーディングされており、湯気のエフェクトも食欲をそそられました。シンプルですが、映像のテンポもよく、料理出るまでの少しのタメから勢いよく飛び出してくるのも面白いです。

東北新社/中島信也(CMディレクター)】
フードの表現最高。最初の絵、書くプロセスあれば最高だった

StealthWorks./米岡馨(代表取締役・FXスーパーバイザー)】
普通にプリンターを3Dプリンターのように見せるのはありそうで無かったかもしれない。

トランジスタ・スタジオ/秋元純一(取締役副社長)】
非常に惜しいと感じた作品です。構成もシンプルに纏まっており、簡潔で素晴らしいと思います。それであるが故、マッチムーブの若干のブレと、ハンバーグに使用しているシェーダーのSpaceが、オブジェクトのSpaceになっておらず、FrequencyにOffsetがかかってしまっているのが、非常に目に留まる状況に陥りました。それが回避できていれば、かなり評価も違ってきていたと感じます。細かい技術的な部分ではありますが、更に細部まで配慮できると、作品のクオリティはグッと向上します。

学生部門・努力賞:『Sack's NG』

西村ももさん(デジタルハリウッド大阪)

●審査員コメント 抜粋

Pixar Animation Studios/成田裕明(Lead Technical Director, Effects)】
NGカットを見るのは大好きです。NGは映像づくりの醍醐味の一つですしね!アニメーションがとても可愛いらしいです。金貨袋や強盗の影や反射がちゃんとデスクに映っているのでフラットなシェーディングでも違和感なく見れました。ディスプレイから飛び出してくる際もディスプレイの表面に波紋が立たせている作りこみが良いです。

東北新社/中島信也(CMディレクター)】
昔ながらのスラップスティックアニメーションの感じがよく出ている。最後の女の子たちの笑い声に和む。この声によって作品全体が暖かくなっている。

トランジスタ・スタジオ/秋元純一(取締役副社長)】
敢えてNGカットをストーリーにしてしまうというアプローチは面白くて良いと思います。ただ、NGだと言うことをタイトルなどで伝えないと伝わりきれないというのがもったいないですね。例えば、始まる前にカチンコなどをカメラ前に入れて、フォーカスを2Dエフェクト的に施したりする事で、編集前の雰囲気を出すことも出来ると思います。キャラクターのアニメーションも頑張っていると思いますので、どうせなら手の混んだ冗談を入れてあげると、ぐっと雰囲気がよくなると思いますよ。

学生部門・努力賞:『Smart Phone』

リンイシュウさん(日本電子専門学校)

●審査員コメント 抜粋

トランジスタ・スタジオ/秋元純一(取締役副社長)】
シンプルだが、非常によく出来ていると思います。実写のライティングの効果もよく出ており、CG素材を引き立てていると思います。ただ非常に惜しいのは、画面のディテールがよく出来ている割に全体の動きがあまり無く、冗長的であることです。「画面の展開→現在の演出→簡単なスワイプ→画面収束」といったような、起承転結が演出出来ていれば完璧だったと思います。きれいに合成出来ているだけに、もったいなく感じてしまいました。

学生部門・努力賞:『30秒"自己流"Cooking』

小椋夢人さん(日本電子専門学校)

●審査員コメント 抜粋

Pixar Animation Studios/成田裕明(Lead Technical Director, Effects)】
エフェクトを豊富に取り入れたかなり力の入った作品だと思います。まず、エフェクトの見せ方が良かったです。全体を見せずに一部を見せることで効果的に使えていました。火花なども簡単そうに見えて、適量、サイズ、周りとの調和などが難しいエフェクトですが、とても上手く作られていました。テンポの良い編集も素晴らしかったです。

東北新社/中島信也(CMディレクター)】
人参の固さが最高

StealthWorks./米岡馨(代表取締役・FXスーパーバイザー)】
料理は大変でもあり楽しくもありというところの表現は面白い。鍋のところは上が詰まりすぎているので余裕を持たせたレイアウトをとれば最後の爆発も生きてきた。

トランジスタ・スタジオ/秋元純一(取締役副社長)】
展開が早く、見ごたえのある演出になっていると思います。コメディタッチですが、ハードなVFXを使用していて、それがまた演出に対して効果的です。合成の粗さはありますが、それを感じさせないテンポの良さですね。オチが爆発ですが、もう少し間を詰めて、最後に料理の完成品を見たいと感じました。それは、ボロボロでもオチますし、すごく美味しそうでもオチると思いますが、それは序盤のテンポからくる下準備の良さだと思います。

学生部門・努力賞:『Stay Home Fishing』

笠原悟春さん(日本電子専門学校 CG映像制作科)

●審査員コメント 抜粋

Pixar Animation Studios/成田裕明(Lead Technical Director, Effects)】
私も釣り好きで、同じような妄想をしたことがあるので個人的にとても共感が持てました。魚を釣り上げた時の合成もとてもよく出来ていました。釣られた魚もとても生き生きしていてリアルでした。水しぶきのエフェクトを少し加えれば、もっと臨場感が出ると思います。

StealthWorks./米岡馨(代表取締役・FXスーパーバイザー)】
ネタとしては面白いのでもっと水面の反射や水しぶきなどのVFXの精度が上がるとより没入感があって面白いと思った。

トランジスタ・スタジオ/秋元純一(取締役副社長)】
アイディアがバカバカしいくらいにシンプルですが、確かに子供にとって隠し扉は異次元だった事を忘れていました。作者にはその気持を持ち続けて表現者になっていって欲しいと思います。演出がシンプルなだけに、展開にもう少し盛り上がりが欲しいと感じました。アタリが来てから釣り上げるまでにもう少し格闘する尺を取り、釣れている臨場感を見ている側に与えて欲しいです。欲を言えば、竿先も合成でしならせるなどがあれば、バカバカしい演出にリッチなVFXで盛り上がる事間違い無いです。

学生部門・努力賞:『ことば。』

岩瀬葉那さん(日本電子専門学校)

●審査員コメント 抜粋

DNEG/竹本宏樹(Senior Environment Generalist TD)】
雰囲気があり、CMのような作品だと思いました。音楽も映像の雰囲気にあってたと思いますが、文字数の工夫などをすると作品の意図がもっと伝わるのではと思いました。

東北新社/中島信也(CMディレクター)】
センス感じる。じわる。

StealthWorks./米岡馨(代表取締役・FXスーパーバイザー)】
言葉が本から抜け出し情景と交じり合うことで人間は孤独から解放されるというコンセプトは詩的で素晴らしい。ただレイアウトによるものか、本の中の文章と実写の文字の対応が初見で分かりづらいのが勿体ない。
そこが改善されればより強いメッセージ性となって視聴者に刺さると感じた。

トランジスタ・スタジオ/秋元純一(取締役副社長)】
CMをイメージした作品との事ですが、カットの構成などもよく練られていて、素晴らしいと思います。演出の構成に関して言えば、少し文言を詰め込み過ぎかもしれませんね。作者にとっては、言いたいことは沢山あります。ただ、伝わる事は意外と僅かです。情報量の多さは、その僅かな理解をも消し去ってしまうものです。文字を読ませる為には、文字量に対しての秒数はある程度セオリーがあります。それを意識した構成する事で、より伝わるいい作品になると思います。演出で難しいのは削ぎ落とす作業です。演出家の意図をじゃぶじゃぶと詰め込んでしまうのは、ディレクターズカット版ですね。VFXに関しては、少々マッチムーブの粗が目立つのと、質感を合わせきれていない箇所が多く見受けられました。静かに見せる演出なので、VFXの整合性に目が行ってしまうのは損です。そうならないよう、是非技術力を高めて、素晴らしい作品を作ってください。

学生部門・努力賞:『BeCreative』

Purevdorj Khishigdorjさん(日本電子専門学校)

●審査員コメント 抜粋

東北新社/中島信也(CMディレクター)】
最初のアナログチックな表現からりんごまで。なかなか。

StealthWorks./米岡馨(代表取締役・FXスーパーバイザー)】
最初はStayHomeとの関連性はなんだろうと思わされたが、そもそもStayHomeしているからこそ自分の好きなものを自由に作りストレスから解放されるべきなのだ。そう考えると 作者が楽しんでこれを作っている様子が想像できて見ている側も楽しくなれる。

トランジスタ・スタジオ/秋元純一(取締役副社長)】
ストップモーションの撮影も非常に頑張っていると思います。大変な撮影だったと思いますが、根気よく仕上げていると感じました。ただ、後半のVFXパートに乗り代わるワイプが激しく、位置関係を一瞬見失ってしまうのが、非常にもったいないですね。また、せっかくであれば、浮き出す紙を実際のストップモーションからの繋がりで頑張れたら最高です。今だと質感が違って見えてしまって、先程言及したカットのつながりから言っても、まるで別物に見えてしまいます。また、どうせなら、ストップモーションの時点で、りんごを彷彿とさせる円形な形状を伏線で見せれていたりすると、なお良いと思います。構成はやりたいことをやれる分だけやるのではなくて、やりたいことをうまく見せる為に、どうアプローチすべきか検討するのが最善だと思います。

学生部門・努力賞:『DIYライトセーバー』

シーヒーコーナさん(横浜美術大学)

●審査員コメント 抜粋

白組/八木竜一(監督)】
かっこいいだけではなく、何か失敗して落ちがついていたらもっと良かったです。

StealthWorks./米岡馨(代表取締役・FXスーパーバイザー)】
(恐らく)オビワン・ケノービの型を取る辺り筋金入りのスターウオーズファンだと見受けられる。本人のノリノリの雰囲気が伝わってくるのも好印象である。

トランジスタ・スタジオ/秋元純一(取締役副社長)】
頑張ってトラッキングしていますが、もう少し根本や剣先に丁寧さが欲しかったですね。発光感はよく出来ていると思いますが、もう少し広い発光のハレーションが入っているとより馴染んできそうです。また、モーションブラーや、ライトセイバーの微妙な明滅などもあると、なおリアリティがまして良いと思いますよ。ステイホームVFXの名にふさわしい作品だと思います。

学生部門・努力賞:『ここから出して!』

藤本七海さん(デジタルハリウッド東京本校)

●審査員コメント 抜粋

Pixar Animation Studios/成田裕明(Lead Technical Director, Effects)】
実写に上手くキャラクターを溶け込ませているのが印象的でした。キャラクターの動きや表情も可愛いらしいです。特にカップに閉じ込められているキャラクターと実写のカップの動きがマッチしてるのは良かったです。ちゃんとカップの中に入っているように見えました。コンポジティングでテーブルの反射や影、仕掛けのロトなど細かい作りこみが素晴らしいです。カップの中のキャラクターのリフレクションも少し見えるとより完成度を増すと思います。

東北新社/中島信也(CMディレクター)】
すごくかわいいけど、音が欲しい!!

トランジスタ・スタジオ/秋元純一(取締役副社長)】
合成も非常に頑張っていて、なおキャラクターのアニメーションも可愛らしく表現されていると思います。少し全体的におとなしい雰囲気があるので、傍観のキャラクターがもう少し動き回ったりすると、構図全体に動きがでてよかったかもしれません。また、テーブルへの映り込みもきちんと作られていますが、コップ内のキャラクターの'リフレクションが表現しきれていないのが逆に気になっていまいました。それを差し置いても、コップの中に入れ込む合成は非常に難しいと思いますので、技術的に非常に優れた作品だと思います。

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